武侠とカンフー映画への愛、ここに昇華!

カクヨム武侠といえばこの人古月さん! 今回は日帰りファンタジーコンですが、ここでも武侠をぶち込んできた! しかし『十二国記』のような中華ファンタジーが増えて欲しい身としては、よくやったッッと拍手を送りたい所存です。チャイナはいいぞ……!
とはいえ今作はカンフー映画パロディが主眼という趣きで、チャイナ要素はそこから抽出してね、という所でしょうか。酔拳とかは観たんですが、ベスト・キッドはまだ未履修という粗忽者ゆえ、パロディには一部ピンと来てないあたりが申し訳ない。
短い間に主人公の悩み、ヒロインとの出会い、無邪気なヒロインの可愛さと、可愛さアピールが伏線になった敵との戦闘、一発逆転、そして一連の騒動を通して吹っ切れる主人公、と綺麗にお話はまとまっています。
欲を言えば、ホーム・ア□ーンする導入部分が少し物足りず、話が飛んだような印象を受けた点がもったいない所。しかし、こればっかりは尺の都合ゆえ仕方ないですね(日帰りコンは2万文字制限)。

それと、特にいいなと思うのは「武術が武侠の条件ではない」というテーマ部分。あまり言うとネタバレになるかもしれませんが、ラストのあのやり取りは、改めて古月さんの武侠に対する愛を感じました。

次回はこうした制限は気にせず、のびのびと武大侠の活躍を書いてもらいたいです!

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