タイトルに偽りなし、食わず嫌いの方もどうぞご一見

女性の軽い一人称語りですが、本格的に人間の解体と料理について書かれた作品です。ホラーでなくていいのかな、これ……?
日本の法律では、厳密には人肉食を裁けないそうですね。だいたいは死体損壊罪だったり殺人罪だったりが適用されます。まあ人間食っていたらその時点で余罪が発生するから、わざわざ専用の法律用意しなくても良いのかも。

私も過去にカニバリズム小説を執筆したので、どれどれと拝見したら、しっかり肛門結さつが描かれているばかりか、細かな手順から使う道具まで書かれていて感嘆しました。やっぱり〆は逆さづりがやりやすいですねえ。モンゴル式(山羊を〆る時のやり方)も好きですが……。調理のベースはフランス料理でしょうか。

人肉食については様々な記録があり、我々はそこから味を想像するしかないのですが、要は肉なんだから変わらないんじゃ? の気持ちと、いや人間は資質が多いから肉より油だよの葛藤は終わりを見せません。はたして体重の何割が精肉に適すのでしょうか。
同種食いには様々な問題点もありますが、人肉食という禁忌は今も昔も、人々から嫌悪と羨望をかき立てるものですね。