お米の神様?

作者 南 伽耶子

自然があって材料がある。人がいて料理がある。料理があって生活がある。

  • ★★★ Excellent!!!

 山形県は大まかに言って、四つに地域が分かれている。庄内地方と言う海端の地域。最上地方という秋田に接する地域。村山地方という県庁所在地を有する地域。そしてこの作品に欠かせない置賜地方と言う、歴史豊かな地域だ。それぞれで方言も風習も違いがあるが、この作品では幅広く山形県の各地域が扱われていて、驚いた。小生も山形県出身だが、ここまで綿密に調べられた、もしくは詳しく各地方を述べられた作品に接するのは初めてだ。また、芋煮会の話題など県内外の方にも馴染み深い物も取り上げられている。
 そしてその山形に住んでいる人々の暮らしぶりが、細かく、そして深く描かれていて、思わずほろりとくる。この作品を拝読すると、自然の豊かさがあるから人間は食材を得ることができ、人がいて料理することができ、料理は家族や人々の生活を彩っている。そして、人間の体だけでなく、食文化にもなるのだと、感じさせられた。
 エッセイ形式なのでスラスラと読むことができ、さらに一話ごとにそのストーリーに出て来た料理のレシピも付いてくる。レシピを再現すれば、貴方もご自宅で山形の本場の味を味わえますよ。
 是非、是非、ご一読ください。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

その他のおすすめレビュー

夷也荊さんの他のおすすめレビュー 991