崖の上に、自由はあるか?

イヌと名付けられ、暗殺の術を教え込まれ生きていた青年。
恐怖によって頭領に縛り付けられていた彼の前に現われたのは、ネコの名を持つ天真爛漫な少女。
青年は少女に戦い方と、崖の上にある砦の存在を教える。
それは優しさではなく、哀しくも利己的な希望から始まった関係のはずだった――。
二人を取り巻く大国の影、拳を振り上げる頭領への恐怖、青年に重くのしかかる過去。
どれだけ世界が暗く残酷でも、ネコはあっけらかんと笑う。
崖の上の砦は、二人に何をもたらすのか。爽やかな読後感の物語です。

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