月読(つくよみ)

作者 芦原瑞祥

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★★★ Excellent!!!

日本書紀には、食を司る女神・保食神が登場する。彼女は吐き出すことで、食べ物を作っていた。
それを見た月読命が、『無礼』だと言って切り捨て、その死体が五穀の元になったとされていますがーー。

この物語は、その神話を全く別の解釈で、
しかし日本神話を知っている人間ならうむむ、と唸らせてしまうようなものです。

切なくて、おぞましくて、悲しくて、

だからこそ、ああ、そういう風に終結出来たのね、と。
豊受大神の話を読んで、納得したのです。

★★★ Excellent!!!

流麗な文章と息詰まる展開に、一気に読み切ってしまいました。
月読と保食神の繊細な交流が素敵です。
この二柱の神の物語を、このように描くとは……!
そして、天照大御神の恐ろしさに圧倒されました。
太陽神という光溢れるイメージとは異なる、全てを容赦なく照らすような迫力があります。素戔嗚尊とのくだりでの冷徹なまでのしたたかさには息をのみました。