No.003 もっと「良作」と出会うためには

 こんばんは。前回から大分間が空きましたがコラムです。ちなみに前回「作品を作る方から何か書きたい」という風に書きましたが、あれは取り敢えず保留です。


一応「良いキャラクターの作り方」という物を書いていたのですが、どうにも上手く纏まらなかったので。いっそのこといいキャラクターの具体例を挙げて解説したほうがいいのかもしれませんね。その作品を知っている人以外には伝わらないですけど。


さて、本題です。今回は「もっと『良作』と出会うためには」です。より多くの『良作』と出会う事は、きっと物語を愛好する全ての人が望んでいる事でしょう。今回はその「特効薬」を提示したいと思います。


長々と引っ張っても意味が有りませんので結論から言いますと、「特効薬」はずばり「作品を無為に切らない」。これだけです。これだけでより多くの「良作」と出会えると思います。


順を追って説明していきます。多くの人は世にある作品に対して何らかの見切りをつけることが有ります。ようするに「この漫画なんか迷走してんな」「あ、このアニメこれ以上面白くはならねえわ」という感想を抱いた作品の継続購読や視聴を取りやめる事。特に深夜アニメなどではこれを「切る」と表現しています。自分が言いたいのは「切る基準がおかしいよね?」という事。たったこれだけです。


自分の友人に完璧と言って良いレベルの見切りをする人間が居ます。彼は自分が「ここまでで一番良かったな」という話で切りました。最初は疑問を感じていたのですが、結局そのアニメはそこから下り坂を転げ落ちていき、二度と復活する事はありませんでした。


もし、そのくらいの見切り力があるのならば、或いはバシバシ切っても良いのかもしれません。しかし、現実はそうではないと思います。自分が見ている限り、彼を超えるどころか、同程度の見切り力を持つ人間すら見たことが有りません。と、いう事は多かれ少なかれ、誰もが見切りの段階でミスをしているだろうという事なんです。


で、この「見切りミス」。どうやったらなくせるのか。それには二つの方法が有ります。


一つ目は簡単、「見切るポイントを遅くする事」です。極端な話、全部見たうえで良作かどうか、最悪自分が楽しめたかどうかを見極められない人間は、まあ居ないでしょう。そこまではいかなくとも、見極めるポイントを少し遅らせるだけで、「見切りミス」は大分減るのではないかと思います。具体的なラインだとアニメならば3話、書籍類であれば1巻。この分だけでも我慢して追っかければ大分「見切りミス」は無くなるはずです。


二つ目はもっと単純、「見切り力を向上させる事」です。だって、完璧に見切る事が出来るとしたら「良作」だけを手に取ることが出来るはずです。


具体的には、作品に対して「これクッソつまんねえから切るか」と思った時、ちょっと立ち止まって「どこがつまらないのか」を探す。そして、それを何となくでいいので覚えておく(自分は全て感覚でやっているのでもしかしたらメモをしたほうが良いのかもしれません)。


そうすると、次に「全く同じ間違いを犯した作品」に出会った時に、素早く「切る」事が出来ます。そして、これはマイナス方向だけでなくプラス方向にも使えます。同じように「面白い」と思った作品の「良いところ」を探す。これだけです。そうすれば、次に似たような要素を持った作品が出てきた時に、見逃す確率はぐっと下がります。


ただ、これはあくまでも大まかなやり方です。ぶっちゃけてしまうと「良いところ」「悪いところ」のチョイスが間違えば、間違った分だけ精度は鈍くなります。この辺りは「個人の好み」なのか「作品の出来」なのかを意識するだけで大分改善されるとは思うのですが、この辺りを書くと長くなるので、また機会が有れば枠を取って書きたいと思います。

纏めると、


・相当「作品を見極める力」が優れていない限り、早い段階で切り捨てるのは危険

・従って「見切るポイント」を遅くする事が大事

・アニメなら3話、書籍ならば1巻辺りが割と分かりやすいターニングポイント

・それ以外にも「作品の良い部分」や「悪い部分」を意識して視聴継続or中止をすると「見切る力」も強くなる

・そのためには「個人の好み」と「作品の出来」をきちんと切り分けることが大事


 こんな感じでしょうか。これ、前のでもやればよかったね。


 と、いう感じで「もっと『名作』と出会うためには」でした。まあ、ぶっちゃけた事を書いてしまうと、上記の「見切り力を鍛える方法」をずーっとナチュラルにやってきた自分でも見切りミスはあるので、切った後も周りの評判。特に、見極める力の優れた人の評価を見逃さない事が大事なのかもしれないですね。「あ、こいつが継続してんだから見るべきだわ」という感じで。


 次回は未定。多分「個人の好み」と「作品の出来」の話だと思う。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る