無情な境遇ながらも、努力……とはまた違うベクトルの主人公のひたむきな姿と行動に胸を打たれました……!
生きていることを幸福だと思えれば、満ち足りた人生を送ることができるのだと思いました。
目を塞ぎたくなる悲しい境遇の連続。それでも先に進んで見ると……最後にはきっと優しい涙が待っています。もし、神様に祈りが届いたら……こんなことが起きるのかもしれませんね。
マッチ売りの少女のように救いようのない物語は印象に残る反面、苦手です。アンデルセン物語の少女もこのようなラストが用意されていなかったのでしょうか。
不幸なのに、不幸と思っていない。お金を手にしても、必要最低限のものにしか使わない。そんなロメオの姿に心打たれました。優しくて、儚くて、ちょっと悲しいお話。これからも応援しています!
目の見えないロメオのお話。多分、この話は『見えない子』からこそ成り立つ話なんだ。だからこそ、可哀想に思って、感動しちゃうんだ。ロメオは目が見えないから、お母さんに本を読んでもらっていた。そして、月に覚えた物語を語る。そうすると、月から贈り物が届くんだ。綺麗な話と悲しい事実。ハンデを持ちながらも、無垢な心で生きている。私もこんな心を持てるかな? わからない……。色々と考えさせる、素敵な物語です。ありがとうございました!
何気なく読み始めて、どんどん引き込まれて、ちょっと悲しくなって、胸を打たれました。
僕は、この主人公に差し伸べる手を持っていない…。僕が触れたら、彼は汚れてしまうだろうから。だけど、純粋なものに触れたとき、涙は零れる。自分が嫌いな人へ、そんな人に読んでもらいたい。
主人公の周囲の出来事がほわっと表現されているため、悲しい出来事も不思議と暗くならないで読み進められました。どこかふわりとした世界観も魅力。純粋な主人公にホロリ。絵本の世界に迷いこんだような、不思議で可愛らしい雰囲気のお話でもありました。
優しい文章がつづる感動のお話 学校も知らない青年が、お月様から贈り物をもらいます。 でも、本当は、本からもらった言葉の贈り物、 優しいお母さんがくれた、心がこもった贈り物なのでした。
ラストがとても素敵ですね。主人公のピュアな行動が起こした奇跡。まるで月がお話を聞かせてもらったお礼をしたかのよう。その演出も超常現象としてではなく、偶然の入る余地を残したソフトで自然な表現に好感がもてました。
美しい。ただただ心が洗われました。極限まで絞り込んだテーマ性が、人間の心のはたらき、その作用の美しさを浮き上がらせます。
世知辛く残酷な世界。温かく情緒豊かな世界。二つの世界を彩るのは、夜空に浮かぶお月様。母が残してくれたのは、そのお月様からの贈り物。人らしくあらんと願う文化的な生活を営む我々は、お月様になれるのでしょうか。是非、ご一読ください!
海外の名作童話を読んだかのようなお話でした。頭の中では、白黒のスケッチ風に描かれた欧風な建物と主人公ロメオ、そして黄色く輝く月の挿絵が思い描きました。物語は穏やかに展開していき、優しく終わります。とても素敵な童話作品です!
この主人公の状況は、救いがたく、読みながら主人公の行く末を心配してしまいました。短編なのに、主人公が置かれた状況や成長が想像できるように描かれています。そしてラストは人間の優しさで溢れています。心がささくれ立った時、是非ご一読ください。
とても可哀想な方のお話なのですが、本当にそうでしょうか。ラストでびっくりするハートフルな展開が待っています。不思議な事があれよあれよと続きます。徳とは何であろうかと思わされました。損得の徳ではありません。読みやすいです。おすすめです。
ㅤ悲しい出来事の先にでも、生きていることが報われることがあったらいいなと思います。この作品はそんな風景をコンパクトに描いた童話かと思います。ㅤ少し、悲しすぎるような描写もありましたけども。