軌道砲兵ガンフリント

作者 冴吹稔

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43人が評価しました

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★★★ Excellent!!!

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マユミ・タカムラ・ロバチェフスキー大尉。己の知性と胆力を頼りに、宇宙に飛び出した女性。
アルミ・ロビンソン。幸運と一身に注がれた愛を抱いて、故郷を飛び出した女性。
二人の女性の魅力を簡単に言い表すことはできない。だからこそ、読んでみてほしい。望む未来を掴もうとする誇り高い二人に会ってきていただきたい。

強大な「敵」と戦って、己を蝕む恐怖と闘って、恋をする――こんなスペースオペラは他に無いのだから。

★★★ Excellent!!!

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それはありふれた人間同士の戦争のはずだった。あるいは、
辺境から仕掛けられる無差別的なテロの鎮圧のはずだったが、
火星近辺の宙域で内惑星軍を突如襲撃したのは奇怪な「機体」、
否、宇宙空間で活動可能な何らかの「生命体」だと明らかになる。

転属先の火星へ向かう最中、その異様な敵襲に見舞われるクルベ。
手持ちのカードはほとんどなく、行き合わせた女性士官とともに、
ギリギリの窮地を切り抜けて、祈るよりほかない漂流を経験する。

10年前、木星宙域の人類社会は、その異様な敵襲により壊滅した。
辛うじて生き延びたマイヤーたちは劣悪な環境で救援を待ち続け、
少女アルミの17歳の誕生日、遂に動き出す。姫君に希望を託して。

アニメでお馴染みの巨大ロボットやその周辺機器が登場し、
飛び交う台詞は海外のSFや軍事もののように洒落ていて、
メカや宇宙の描写と説明は重点が押さえられて読みやすい。
それら要素を背景に描かれる重厚な人間ドラマが素晴らしい。

宇宙の本を読むのは好きで(一般向け科学の本、みたいなの)、
機械いじりにワクワクするタイプで(でも算数できない文系脳)、
骨太な戦史×人間ドラマは大好物で(主戦場は幕末までだが)、
本作には好みのポイントがふんだんに入っていて嬉しくなった。

巨大ロボットものの小説はウェブ上でも数本、目を通してみたが、
説明が逐一煩雑に書き込まれたバトルのテンポに不満を覚えたり、
逆に専門用語の説明もロボットの描写も稀薄で拍子抜けしたり、
好みだと思える作品には出会えていなかった。

やっと見付けた!

★★★ Excellent!!!

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宇宙船があり、ロボットがあり、かっちりと細かく原理が説明されるという意味では確実に、非常に硬質な、そして古典的なSFと言っていい作品。
しかし、この小説のもう一つの特徴は、実は作品自体が内包する柔らかさ、繊細さでもある。特に Episode2以降、硬質な技術が、アルミ・ロビンソン(漂流者ロビンソン!)という一人の少女を救うために使われ始めると急速に叙情性によって、柔らかい人間の心の動きと機械でできた硬質な世界が統合されていく。

若い女性リーダーとしてやや肩肘張った感じのマユミも可愛いし、ぶっきらぼうなメールを送ってくるクルベもいい。
SFの持つ硬質な世界と、人間たちの織りなす、「思いがけなくも柔らかい」世界の双方の中で、アルミという少女がどうなるのか。先が待ち遠しい。

★★★ Excellent!!!

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本作は、日本のアニメが得意とする『人型ロボット』ジャンルであると同時に、若干マニアックな海外SF的な世界観も併せ持っている。さらにはサバイバル、ラブロマンス、駆け引きなどの人間ドラマまで見せてくれる極めて総合的な物語でもある! 一粒でいくつもの味が楽しめる素晴らしいエンターテインメントだ。

レールガンが主武装のロボ『オービットガンナー・モジュール』のカッコよさはもちろん、登場する各キャラクターの個性、物語の随所に散りばめられた小ネタなど、楽しめるポイントはいくらでもある。

僕はepisode-2がとくに好きだった。恋も知らない女の子を送り出すために大人たちが奮闘すると言う最高の物語で――手に汗握るだけじゃなく、思わず目頭が熱くなること間違いなし! アルミちゃんの可愛さは読んでくれとしか言いようがないっ。

あと宇宙イカの天丼は食べてみたいです。

面白さ抜群のロボ小説をみなさんもどうぞ!!

★★★ Excellent!!!

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第一章でも青年パイロット・クルベが敵機との機体差をいかに挽回するか知恵を絞るのが面白いところでした。その魅力は第二章で純度を増したように感じられます。

絶望的な環境下で少女を逃がすために奮闘する二人の男。未来を切り開き、次の世代に希望を託す……そんな男たちの姿は読んでいて応援したくなります。なにより、少女を砲弾に乗せて発射しようという男たちの計画。詩的です。

リアリティ重視のロボットバトルに、大人たちの駆け引き。そこに詩情に満ちた光景が見えてくるのもガンフリントの魅力なんだと思います。

★★★ Excellent!!!

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人類の生息域が土星軌道外まで拡がった未来、謎の宇宙生物の脅威が迫っていた。
 
宇宙という過酷な環境では簡単に死地に立ってしまう人体の弱さと、ほぼ現在の物理学で理解可能な解決手段がリアルな未来を感じさせてくれる良作です。
時折挿し込まれる「歌」が、その時代に生きている一人ひとりの真実さを増しています。
絶望的な戦力差から始まる物語ですが、今後の反攻劇に期待しています。

★★★ Excellent!!!

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 遥か未来、宇宙に進出した人類。
 しかしそこに待っていたのは、宇宙という過酷な環境が生み出した未知の地球外生命体。これはその存在と戦う物語である。

 注目すべきなのはロボットを中心としたSF考証、泥臭いロボットバトル……もそうだが、それよりも登場人物達の物語が釘付けになっていく。
 まるで洋画を思わせるような垢抜けた感じ。それが新鮮な気持ちを与えると共に、もう一つある事に気が付く。
 彼らはこの過酷な宇宙の中、生きようとしている。足掻いて、頑張って、挫けずに。まるで戦中の記録を見ているような錯覚に陥ります。

 そして注目すべきは、やはりイカ天丼。見ていると食べたくなりますよ絶対!

★★★ Excellent!!!

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巨大ロボット物という括りに属する物語ですが、その本質は人間ドラマ。
SFマインド溢れるあれこれは全て過酷な状況で生きる人々を輝かせる為の材料。
SFとか宇宙とかちょっとなじみが無くて・・・・・・というあなたにこそ読んでいただきたい作品です。

★★★ Excellent!!!

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戦争に人型のロボットを運用する時代、太陽系を舞台とした生存競争を描いた物語です。

人々は未来にあっても悩み、苦しみ、喜び、怒り。
環境は変わっても生き生きと感情を迸らせて。

ロボット小説ですが、その枠に収まらない魅力を備えた名作です。
まずは好き嫌いを棚に上げて、読んでみてください。
きっと彼らに魅了されることでしょう。

★★★ Excellent!!!

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本作の特異な点は「宇宙でのサバイバル」に重点が置かれている事だろう。極論すれば襲来する宇宙生物どもも、配置されている巨大人型兵器や小惑星タンクだって小道具に過ぎぬ。仰々しい巨大な射出器や、複雑に入り混じる人間関係だって。
本作のロボとはごく矮小なものである。登場人物のひとりひとりとて。限られたリソースをやりくりして偉大な業績を上げる人々の物語が本作だ。
故にこれはスーパーにロボットを活躍させるロマンなのである。

★★★ Excellent!!!

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ミリタリーSFであるこの作品を、祈りの弾丸と称した人がいた。
ああ、そうだ。なるほど、確かにその通りだと思う。現実を甘い糖衣で覆った都合のいい理想を引き裂いて、このガンフリントは容赦なくわたしたちの肉身を破り、心臓を貫いてくる。ただのエンタメと看過できない世界の闇が、鈍色の弾(いたみ)がわたしたちを撃ち抜いていく。

人型機動兵器とそれを駆る軍人たち、あるいはコロニーで生きる民間人の物語、それらはゾッとするほどにひどく残酷で、狂うように泥臭く、そして、美しい。
どこまでも冷たく、鋼鉄のリアリティで作られた作劇。リソースのない寂寞とした宇宙を、人肌を求めずにはいられない渇望を、ヒトの尊厳を陵辱する異種生命体の姿を、心臓が凍るような諦観を、されど微かな灯のような希望を、このガンフリントはこれでもかと描き、研ぎ澄まされた『真のSF』を読者の眼前へと突きつける。誇張や世辞ではなく極限域の人間ドラマが、そこにはある。

文才のない男のレビューで申し訳ない。だがこの作品に出会えたのなら、あなたは幸運だ。
どうか未知の一頁をその手で開き、『主人公たち』の物語を目撃してほしい。

そうすれば確かな宇宙を巡る感動を、その心に刻めるだろうから。

★★★ Excellent!!!

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 小説投稿サイト『小説家になろう』でおなじみの名作が、ついにカクヨムにも投稿してくれました。本作は、リアルな科学考証や設定が、ただリアルであろうとする以上のリアリティで物語を彩っています。絶対に『完全解読!ガンフリントの科学読本』みたいなムック出たら、売れます。俺が買います。布教用と保管用も含めて、三冊買います。因みにケイブンシャから出ます。本当に骨太なSFの雰囲気が、気持ちよく近未来の宇宙を感じさせてくれます。その上で、映画やアニメのような他メディアの長所も上手く演出に活かしてる、これは技アリな傑作…オススメです!

★★★ Excellent!!!

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 題名や粗筋を見る限り硬派で難しい作品に見えますが、決してそれだけではありません。骨子こそ古き良きSFの良さを持っていますが分かり易くかみ砕かれ馴染のない人でも読みやすくなっている本作は良い意味でライトノベルの定義に当てはまる作品です。

 SF部分に関しては人型機動兵器という大きな嘘をしっかりとした世界観と丁寧な描写で説得力を持たせつつレールガンのロマンあふれる使い方等、お約束を守って外連味のある展開を見せるのは勿論、日常レベルで宇宙で生きている登場人物達の様子は読者を自然に暗く冷たい、それでも希望はある星の海に導いてくれます。

 更に主人公とヒロインの関係も・・・・・・ おぉっとここから先はレビューを書いた時点ではカクヨム未公開なので詳しくは書きませんが彼らの関係も本編に影響を及ぼして来るでしょう。

 読んで損はない、僕が知る限り最高峰のリアルロボット物だと断言出来ます。さぁこんなレビューに目を通す暇があるなら本編を読み進めるのです!

★★★ Excellent!!!

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この作品のロボットは他のロボットモノにあるような絶対兵器ではなく、あくまで通常兵器の延長、それゆえに派手な戦闘はなく効率的で泥臭い戦いが繰り広げられる。
しかしその分、パイロット達の必死さが伝わりますし、愛着もひとしおとなります。

あとイカ天丼のくだりは飯テロすぎるので危険物指定した方がよいと思います(かしこ)