生きるために、言葉を振るった。

 作者様が過去に感じていた「生きづらさ」を、昇華させたような詩集。
 ファンタジーなら、生きるために剣を振るうだろう。
 しかし、現実なら、言葉を振るうしかない。
 生きにくい世の中で、生きていくために、ひたすらに言葉を振るう。
 その姿に、共感と感動を覚える。
 この詩集の中には、まだ幼かった時の自分の姿が見える。
 自分の生きる価値を探していた時の記憶や、誰かを初めて好きになった時の意識的な行為。誰かに見つけて、評価されたいという承認欲求。
 短いけれど、心に刺さる。
 「生きる」を真っ直ぐな目で見据えたような、感覚があります。

 是非、ご一読ください。