概要
あいつの価値を天秤で量る
”死んだ人間を悪く言うのは良くない、という言葉がある。それを承知の上で私はあいつを悪く言う。生きている間のあいつはろくな女じゃなかった。上辺だけの友人であった私に映るあいつは。簡単な言葉に直すと――悪女。まさにそういう女だった。”
知り合いの眠る棺に向けて、呪詛を吐く彼女の話。
2013年ごろに書いた話をそのまま載せてます。
知り合いの眠る棺に向けて、呪詛を吐く彼女の話。
2013年ごろに書いた話をそのまま載せてます。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!不思議と伝わらない
友人の悪女。
葬儀に出席したヒロインや、そして他の友人たち。
皆、それぞれが上部でシーチングしていた遺恨が、なぜか純粋に伝わらない。
主人公たちは、亡くなった悪女を心底恨んでいたはずなのに、純粋な憎しみだけが伝わってこず、他の感情を探してしまいます。
僕が木偶の坊で、他人の感情に鈍感だからという理由もあるかと思いますが、人間は喜怒哀楽の1つの感情だけを持つことが不得手なのだとも思います。
作者様にとっては不本意なことになってしまうかもしれませんが、主人公からは、悪女の友人に対する99%の恨みと、他の1%未満の、何か他の思いが伝わってくる作品だと捉えてることができました。
人間の感情…続きを読む