あの日、あの時、君といたモノクロームの夏。

作者 ayane

80

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★★★ Excellent!!!

引き込まれるように本編+SSまで一気に読破し、SS12話で堪えていた涙腺が決壊して大号泣しておりました。

広島のお話ですが、ただ悲惨で残酷なお話しではなく、血も心も通った個々の人生を描いていて、それは資料として知る広島よりももっとクリアにもっとリアルに感じ取れるものでした。

本編では恐らく未完で、時正sideのSSを補完することでこの作品は完成するのだろうと思います。
時正くんの想いが切なくて優しくてそして温かくて、思い出すだけでこうしてレビューをしたためている時もまた涙がつたいます。

美しくも切ない素晴らしいラストでした。

こんな素敵な作品を書いて公開してくださった作者様に心から感謝を申し上げます。
ありがとうございました。

★★★ Excellent!!!

原爆や戦争のことは、親戚や祖父母から聞く話がいちばんリアルだと思っていましたが、この物語を読んで1945年の8月6日に起きたことをリアルに感じました。
誰にでも、悲惨な出来事は起こりうる。
それでも人は、命ある限り一生懸命生きていかなくてはならない。それが生きる意味だと。
心が痛くなると同時に、淡い恋が平和の尊さを浮き上がらせてくれる素敵な物語。
こんな時代だからこそ、たくさんの人にぜひ読んでもらいたいと思いました。
ありがとうございました😊

★★★ Excellent!!!

アメリカ大統領が平和記念公園に訪れた年。
現代に生きるごく普通の学生、桃弥と音々。
二人は原爆投下数日前の広島にタイムスリップしてしまう。
その先を知っている二人は何とか被害を最小限に抑えようとするが……。

扱っているテーマはとてもシリアスですが、様々な人の情けや頑張りが主題のようです。
原爆投下の凄惨さ、平和の尊さをこれでもか、と強調する作品ではありません。
ゆえに、不思議な爽やかさえ感じます。

そしてタイトルにあるモノクロームの夏という意味。
これを知ったときにタイトルの重さに気づくはずです。

読めば当たり前の日常の有り難さを感じられますので、ぜひご一読を。

★★★ Excellent!!!

 過去の人が現代へ、未来の高校生が過去へタイムスリップする物語は数あれど、この物語の最大の特長は、皆、優しく、素直だという点に尽きると思いました。

 タイムスリップものでは、多かれ少なかれ、過去から来た人が現代の生きたかに絶望したり、過去へ行った人が当時の役人、軍人に憤る展開がありますが、本作の時正、音々、桃弥に怒りという感情は皆無です。

 素直で正直で、ただ一杯のカレー、ただ1個のおにぎりに感謝できる、こんなものがと粗末にしない佳き人たちです。

 そんな彼らが真剣に挑むのは、避難させる事。

 原爆投下を止めたいのではなく、皆を避難させたいと行動するのです。

 これは、奇跡や魔法のような解決方法を求めるのではなく、自分と、また時代と向き合っているのだと強く印象づけられました。

 戦争は悲劇です。

 だから作中から感じられる戦争の雰囲気は、ただただ悲しい。

 変えたい未来があるのではなく、守りたい未来があると感じたのは、そこでした。

 桃弥や音々の素直さ、真剣さ、それを守るために時正や他の登場人物は行動したのだと思います。

 優しい時代ではなかったけれど、優しさは確かにあったし、今も残っている。決して誰かが未来を改変し、あの悲しい戦争を阻止したから優しさが戻ってきたのではない、と強く感じます。

 作中ではアメリカ大統領が来日した年を現代の舞台にしています。

 奇しくも今、2019年11月は、ローマ教皇が来日し、広島、長崎を訪れました。

 今だからこそ、読めてよかったと思う物語です。

★★★ Excellent!!!

1945年、広島に原爆が投下された瞬間、1人の少年が現代へとタイムスリップした。

2016年、広島に住む高校生・音々と桃弥の前に現れたのは、2人の祖父達と深い関わりのある時正という少年だった。

更に今度は、音々と桃弥が、時正と共に原爆投下のあの広島にタイムスリップしてしまい……。

時正は、なぜタイムスリップしてきたのか!

音々と桃弥は、なぜ何度もタイムスリップを繰り返すのか!

そこには、犠牲者だけでは終わらせられない、家族や仲間達とのあたたかいドラマがあった。

当たり前にある現在の平和で美しい国は、私達の祖先や過去の人間達が創りあげてきた尊いもの………。

戦争を知らない私達が二度と愚かな選択をしないように、作者様の熱いメッセージが心に伝わってくるとても素晴らしい作品です!

★★★ Excellent!!!

広島に住む高校生の「桃弥」と「音々」は幼馴染同士だったのですが、アメリカ大統領が広島を訪問した日、不思議な少年「時正」と出会います。
どことなく古めかしい格好をしていた彼は一九四五年八月からタイムスリップしてきたのです。

そして桃弥たちと時正の間に縁があることがわかり始めた直後に、今度は三人が終戦間近の広島にタイムスリップしてしまい……。

明るい物語ではありませんが、その底辺には「平和への願い」「家族愛」「命と向き合う大切さ」などいくつものテーマが描かれており、同時に「桃弥」と「音々」の青春物語でもあります。

戦時中でも懸命に生きようとする人々、原爆に人生を狂わされながらも家族を思いやる姿が繊細な心理描写を交えて読みやすく描かれていて、スムーズに最後まで読むことができました。

日本の夏を感じさせる切ない物語でした。


★★★ Excellent!!!

この作品もまた、私には書けない物語の形で、素直に凄いなぁと感じております。

芯のメッセージはもちろん素敵なのですが、大切な物がたくさんあるにも関わらず、しっかりとそれらを一つの物語としてまとめあげてある事が素敵です。

そして、何よりも重くなりがちな題材にも関わらず、これほどに読みやすい本作の筆力には驚くばかりです。

素敵な作品を執筆して頂き、それと出会わせて頂いてありがとうございます!

★★★ Excellent!!!

 エピローグを読み終えました。悲しい気持ちの中に、温かな希望が咲いているようです。
 希望…… それは愛です。
 このお話しは、現代に生きる高校生の少女と少年が、過去へとタイムスリップし、家族の愛にふれる、優しい物語です。
 あらすじに書かれている通り、刻々と迫る原爆投下へのハラハラするシーンもあります。
 悲しい気持ちになることも……
 何のために、タイムスリップしたのでしょう? 二人に悲しみを背負わせるためでしょうか?
 違いました。タイムスリップは二人を愛にふれさせるためだったのです。
 家族の愛…… そして、もう一つの愛……
 悲しいモノクロームの中に咲く、優しい希望の花……
 明日も頑張ろうと思わせてくれる温かさがありました。
 この温かさを下さって、感謝しています。ありがとうございます。

★★★ Excellent!!!

 1945年 8月2日にタイムスリップした幼馴染同士の桃弥さんと音々さん。そこで目にしたのはーー。

 戦争、原爆の悲惨さを決して忘れてはいけない。風化させてはいけない。

 今の平和が有るのは過去の過ちが有るから。

 何度、警鐘しても繰り返されてしまう過ちは、何時になったらなくなるのでしょうか。そう、考えられずにはいられませんでした。

 消えることの無い心の深い傷痕に、悲鳴に、願い。様々な想いが物語を通して伝わり、読んでいて正直心がとても苦しくなりました。

 それでも、私たちはこの事実に目を背けずに、今一度この過去を受け止めなければならないのかもしれません。同じ過ちを繰り返さないためにも。

 家族の絆も愛も、その全てが涙無しでは読むことが出来ないくらい、とても深い内容で、中高生の方だけでなく、大人の方にこそ一度拝読して欲しいと思う物語でした。

★★★ Excellent!!!

第二次世界大戦を経験した人々が減っていき、戦争や原爆の恐ろしさが風化していく現代。
平和な広島の街で青春を謳歌する二人の少年少女が出会ったのは、原爆の閃光によりタイムスリップしてきた一人の少年でした。

彼との出会いが、音々と桃弥をタイムトラベルへ巻き込みます。
原爆投下直前の広島にタイムスリップした二人は、時正や彼の仲間と共に原爆の投下から市民の命を救おうと奮闘するのですが──

当時の社会情勢の中、現代から来た二人と戦時中を生きる人々との出会いと交流が切迫した状況の中で描かれています。
彼らの奮闘は市民に届くのか、そしてタイムスリップしてしまった二人は現代に戻ることができるのか。

「あの日」のその後、そして現代にタイムスリップした少年時正視点での短編も、心を打たれます。
物語を通して、皆さんもぜひ戦争について、原爆について、今一度考えてみていただきたいと思います。

★★★ Excellent!!!

本日、72回目の終戦記念日。
さまざまなメッセージが込められている今作ですが、ドラマとして、もし自分がその場に居合わせたとしたら、果たして彼らと同じような行動が取れるのか? 人を救うために自分が矢面に立てるのか? そういったことを突きつけられます。

モノクロームとカラーの世界の対比の中、映画のように一瞬音が止まり、その後、轟音が鳴り響く時は読んでいて思わず目を閉じてしまいましたが、自らの光を失った時正が見せた優しさに心を打たれました。

★★★ Excellent!!!

1945年8月2日のヒロシマにタイムスリップしたとしたら、あなたならどうしますか?

あの日まであと4日。
お国の勝利を信じてお国の為に尽くす日々。

原爆?
敗戦?

そんな言葉が存在しない世界。

このレビューを見てくださった方。
どうか本作品を読んでください。
ひとりでも多くの人にこの作品の必要性を伝えたい。

つばさ文庫小説賞参加作品です。
各エピソードも短く、文章も読みやすく、
小中学生にも読みやすいと思います。
好感の持てる登場人物に感情移入もしやすいです。
次へ、次へとスクロールさせる指がとまらないのも、作者さまのさすがの展開力です。

戦争のこと。
原爆のこと。
平和のこと。
全世代の方が読むべきです。
考えさせられる作品です。

★★★ Excellent!!!

という作品がカクヨムの中にはたまにあります。これはまさにそんな作品です。現在最新の26話を読んだところですが、このタイミングでレビューを。
原爆の事、戦争のことをメインテーマにしつつ、タイムスリップを絡めたエンターテイメント性の高い物語です。
重いテーマを読みやすく、避けがちな問題を改めて考えるきっかけにしてほしい、そんな意欲・作者の想いを感じる作品でした。

物語は広島に住む桃弥と音々という二人の高校生が、過去から現れた時正君と知り合うことから始まります。
この時正君、なんとも不思議な人物で、原爆投下直後から現代にタイムスリップしてきたようなのです。
最初は信じられない二人でしたが、時正君は音々ちゃんの祖父と知り合いで……と話は冒頭から驚きの展開が続き、ストーリーから目が離せなくなります。

読みやすく平易な言葉で書かれた文体、魅力にあふれたキャラクターたち、次から次へと先が気になる構成力は物語の魅力たっぷり。
そんなハラハラドキドキの物語の中で、時折直視すべき大事なテーマがいろいろと語られていきます。
これは是非小学生くらいから大人まで、沢山の人にぜひ読んでもらいたい素晴らしい作品です。

幸いなことにまだ連載中ですので、ぜひ今から追いかけて読んでほしいと思いました。