あの悲劇に対して何ができようか? それでも足掻きもがく様は圧巻!

アメリカ大統領が平和記念公園に訪れた年。
現代に生きるごく普通の学生、桃弥と音々。
二人は原爆投下数日前の広島にタイムスリップしてしまう。
その先を知っている二人は何とか被害を最小限に抑えようとするが……。

扱っているテーマはとてもシリアスですが、様々な人の情けや頑張りが主題のようです。
原爆投下の凄惨さ、平和の尊さをこれでもか、と強調する作品ではありません。
ゆえに、不思議な爽やかさえ感じます。

そしてタイトルにあるモノクロームの夏という意味。
これを知ったときにタイトルの重さに気づくはずです。

読めば当たり前の日常の有り難さを感じられますので、ぜひご一読を。

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