「俺スレイプニル使うわ」…………

 弓道で使われる用語や備品、試合の形式について説明してくださっている作品です。
 かけ(スマホでは漢字が出ませんでしたすみません!)、冷静に考えたら当たり前ですが、経験者でないと絶対に浮かばない道具だと思います。そう言えばドラマを見ているとみんな手袋みたいなのをしている。弓を引くのに大事なものだったんですね。
 あと、馬に乗る時、右手で手綱、左手で弓、とか。これも、言われてみれば、そうだよな、と思うのですが、この作品で触れられてやっとなるほどと思いました。
 また、時折和弓と洋弓の違いについても説明してくださっています。
 合戦をする小説を書いているひとは絶対読むべきだと思います。
 勉強になりました。ありがとうございます。

 とは言え難しい、お堅い作品ではありません。むしろ、やさしく分かりやすいです。
 作者様の弓道部時代のエピソードを交えて書かれているので、場面を想像しやすく、また時々くすっと笑えます。青春ですね!
 女子部員の矢を探してあげる話とか、鳴きをやらされる下級生の話とか。ああ、大学生だ……と思いました。
 袴、ほんと、真冬は地獄ですよね。私は剣道少女だったので袴のいいところ悪いところだけは何となく分かります……。

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