この世界は青いのだな、という言葉が印象的でした。青い地球というものが作品のアンチテーゼのように映りました。
世知辛い世の中を這いつくばって生きる変温動物的なにか
言葉は少ないのに、少女がゆっくりと沈んでいく様子が目に浮かぶ。深度とともに変化していく感情の表現がいい。ラストの終わり方もよかった。静かな場所で、ゆったりとした気持ちで読みたい一作。
綺麗な描写で、自分も主人公の少女と一緒に沈んでいるような気持ちになる。孤独な少女は、楽になるため海に身を投げいる。そんな始まりだが、少女が沈みかけるほど、胸を締め付けられる。地上よりも暖かな…続きを読む
抽象的な表現が幻想的かつ耽美で、こういう感性というのは若さのなせる業だと思う。澄んだ文体と海に沈んでいく主人公がシンクロして、深い青色の中に落ちていくような印象。決して明るい話ではないが、清涼剤…続きを読む
少女は、海に沈んだ時、初めて世界の美しさを知ったのだろう。 中編でも読めそうな幻想的な作品でした。
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