流麗な筆致で紡ぎ出される不思議な世界

異世界ファンタジーですが、いわゆる「中世風」なファンタジーではなく、異文化混合で現代的なエッセンスも加味された、ごった煮のような世界観がとても魅力的。

特筆すべきはその洗練された筆致で、第6章で登場する雨の描写はため息が出るほど美しい。

物語は、主人公のジョゼとその相棒であるセロのふたりを中心にしてエピソードを積み重ね、今後いっそう重層的に展開していくことが予想されます。登場人物たちの掛け合いもとても面白く、大衆的な雰囲気も相まって、幻想的でありながらも親しみやすさを感じさせます。

続きが待ち遠しい作品です。

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