概要
水曜日が終わらない
水見歩美は委託経理会社に勤める26歳の独身OL。ある朝、出勤しようとしたら玄関ドアに異変を発見。さらに会社の名前や業務内容も変化していた。翌日以降も変化は加速し、もはや自身の知っているものとはかけ離れた状況に。
しかし彼女は慌てない。悟りを開いた仙人のごとく、あるがままを受け入れる。「それで誰も困ってないし、私も困らないからね」 まさに御都合主義界の代表選手、生まれながらの主人公。彼女は今日も、この非日常な世界を生き続ける。
しかし彼女は慌てない。悟りを開いた仙人のごとく、あるがままを受け入れる。「それで誰も困ってないし、私も困らないからね」 まさに御都合主義界の代表選手、生まれながらの主人公。彼女は今日も、この非日常な世界を生き続ける。
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おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!ループにはまってしまった(?)主人公
ある日、いつもの様に仕事に疲れ、いつもの様に家に帰って、いつもの様に眠りについた主人公。その翌日……、のはずだったのに!?
あれれ、なんか変だぞ、の繰り返し。
何かが変わって、何かが変わっていない日常の繰り返し。
おかしい! おかしい世界なのに、僕らは平然と繰り返すのね。
待って! 実は、これって、僕らの現実!?
会社の社名が変わってたり、事業内容が変わってたり、勤務形態が変わってたりなんて、割とよくあるじゃん?
昔だったら、組合がぁ、とか、団交がぁ、とか、あったけど。
何が普通で、何がおかしいのやら、段々分からなくなって来るぅぅ。
困った作品です。
お勧め! - ★★★ Excellent!!!「繰り返す日常」が存在しない世界。そこで私達は生きていけるだろうか?
「繰り返す日常」が存在しない世界。そこで私達は果たして生きていけるのだろうか。
想像を絶する摩訶不思議な世界へと一気に引き摺り込まれてしまう、ある意味恐ろしい作品です。
ここに迷い込んだ人間は、結局何の悩みもない天国を味わうのか、それともいずれ精神が崩壊するのか……うまく適応できる人とそうでない人がいるのだろうか? もしも自分なら……そんな想像が、読後も興味深い余韻となって続いていきます。
小説は、とりあえず「主人公の日常」という基盤があって成り立つものという感覚を根こそぎひっくり返してくる、この上なく斬新な作品世界。一度読んだらざわざわが止まらい魅力に溢れた短編です。