これは、とある火消しと歌姫の物語

神によって仕組まれてしまった悪意ある炎に立ち向かう、火消しと歌姫の物語です。

江戸時代から続く、火消しの家系に生まれ、また自らも火消しに携わる男、清志郎が主人公。彼の正義感ある性格、それを支える綾音のやりとり、戦闘シーンも素敵なのですが、それに加え本作の「歌姫」であるシオンの魅力が際立つ本編。時を超えて現れたシオンの男気ある性格が、清志郎とマッチしています。
展開では、何度、息を呑み涙がこぼれそうになったかわかりません。


全てを焼き尽くす炎と対峙するため、彼らは江戸時代へ向かいます。それは、神々の争いであり、また、その時代を駆け抜けた歌姫シオンが関わっているものでした。
これ以上はネタバレになるので、控えます。

ラストは、このような壮大なファンタジーにありがちな中途半端なものではなく、しっかりと着地の決まったものでした。鳥肌ものです。

この感動、ぜひ他の読者さんにも味わっていただきたいと強く思います。

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