愛を知らなかった令嬢がいとしさを知るまで

 ひとに愛されているということは分かってもひとを愛するということはよく分からない令嬢のお話。
 まるで童話のような始まり方で、簡潔で読みやすい文章ながらも甘さは最後まで残したまま、ふわふわとして優しい印象を保っていました。
 手紙の先生との関係はどうなっちゃうの!?とちょっと心配をしましたが、そういうことか、よかったよかった!
 ラストシーン、すべてが書かれているわけではないんですけど、ハッピーエンドが見えていて、とても安心できるほっこりとした読後感です。
 本当に大切なものはその時にならないと分からないものなんですよね。運命ってやつはよくできている。そんなことを思いました。

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