遠い未来の思い出を破滅の白砂が形作る都市、東京

現代社会の面影すら完全に崩壊した未来。
死と隣り合わせの殺伐とした砂漠が東京の成れの果てであるなど、
天空樹が建ったばかりの21世紀初頭、誰が想像できただろうか。

20世紀末から約30年間の東京の姿を、砂は唐突に復原する。
「僕」たちはその調査をする。

手掛かりの少ない簡潔な文章が、ひとつずつ、
その「未来の思い出」の正体を明かしていく。

ようやく「僕」の姿が見えた。
次は天空樹の謎に迫っていく。
美しいほど乾いたディストピアの風景、すごく好き。

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