最初は軽い気持ちで読み始めたんですよ。
タイトルからも異次元さを感じなかったですし。
「あーなるほどねー、こんな人みた事あるある」
と読後開始数分は思っていたんですね。
実際、そういう事されてる人も知ってますし。
で、そういう話なのかなと思ってたら
違ったんです。
それは急に来たんですよ。
前触れ?
私には分かりませんでしたね。
だってそうでしょ?
そういう先入観で読んでなかったんですから。
タグすら確認してませんでしたしね。
まさかホラー要素が、
それもちょっとヤバメの物が仕込まれてるなんて
思わないじゃないですか。
本当に怖い体験でした。
(※ 音声は変えてあります)
この作品はカクヨムを舞台にしたリアリティーホラー。カクヨムの「近況ノート」を題材にしたホラー小説!近況ノートを使った交流から始まった物語、そして悲劇はゾッとするほど怖い…
実は「欠落少女は今日も星をばらまき夢を見る」を読んでからこっちの小説を読んだの。この二作を読んで作者様の目の付け所に驚いたなー。またこの手のホラーを書かれるなら是非読みたい、そう思ってしまうこと間違いなし!
カクヨム作者を主人公としていて、カクヨム作者がの方々はよりリアルに感じると思う。ちなみに私は、エピローグを読んだ後で「デスノイズ」がないかを思わず確認しちゃった。
「デスノイズ」が何か? 何が怖いか? それは読んでからのお楽しみ♪
タイトルからもわかるとおり、キンキョウノォトは「近況ノート」。
カクヨムという舞台をうまく使ったホラー小説です。
インターネットが一般に普及して以来、インターネットサイトを介した出会いは良くも悪くも行われています。その現状は、カクヨムを舞台とした小説の中にリアルさを持ちこみ、今もカクヨムで小説を書いたり読んだりする我々に説得力をもって迫ってきます。
こうしたネットを介した出会いに関しては、(それが成功譚にしろ失敗談にしろ)それこそネットに転がっていそうなものですが、やはり場所柄、カクヨムの近況ノートに目を付けた所は、カクヨムならではというべきでしょうか。
さて、私のレビューからこの小説を読んでやろうというあなたがいらっしゃったら、尋ねてみたいものです。
「あなたは近況ノートをどんな用途で使っていますか?」
単体で読んだのですが、どうやら続編がある様子。そちらはまだこれを書いている現状未読なのですが。いずれにしろこちらのほうが先であるようなので、問題はないでしょう。
ホラーですからね、覚悟はして読みました。でもあまりにもリアルに迫っていて、ぼくは背筋どころか全身が寒くなりました。近況ノート、今は気軽というか、作家同士の繋がりの場としてぼくも書いていますが、これ、書いちゃいけないんじゃないかと思わされます。書いてもいい。でも、コメントは拒否しないとこういう結果を招いてしまうことになりかねないのではないかと、本当にリアルに、リアルに迫りました。怖いです。怖いです。怖いです(三回言うくらいには怖いです)
自分の身に起きそうで最初から最後まで一気読みしました。最近寒くなってないなぁと思っている方、読みましょう。一気に寒くなれます。
ネット恋愛が珍しくなくなった今の時代だからこそ、とても身近に感じる恐怖体験でした。
ネットで知り合ってオフ会で仲良くなって恋人になる。はい、僕も経験あります。だからこそ、この物語は怖かったです。
ネット恋愛は現実で会う時間よりもネットでのバーチャルな繋がりがメインになるので、女性側は特に寂しさを感じやすいようです。そうでなくとも女性は長電話やLINEの応酬が大好きですからね。それにネット恋愛が加わると、もうすごい勢いでメールやメッセージが飛んで来るわけです。
そんなリアリティを端的に書き綴った作者様も、たぶんネット恋愛経験者なのでしょうか。
単なる恋愛のもつれではなく、ネットの評判に響くウェブ作家という立場を書くことで、主人公の焦りがうまく伝わっていますね。
ただの別れ話なら、ここまで揉めません。世間の評判に過敏なネット作家だからこそ、過干渉な彼女への怒りが倍増し、邪険に「死ね」と叫んでしまう心理も通じるよう演出しています。
本作が人気なのも頷けます。
素晴らしいホラー小説です。