小気味好い展開。駕籠に揺られる感じでアラヨアラヨと読み進めちゃう。

8万字なんですけど、一気読みしちゃいました。目がショボショボする初老の私には珍しい現象です。
水戸黄門とか遠山の金さんみたいに安心して読めるんです。ハッピーエンドを裏切るはずが無いよね、と言う安心感。
こう書くと「マンネリのワンパターン物か?」と勘繰りますよね。例えを変えましょう。映画「高速参勤交代」。あれも、先は全く読めないけど、絶対にハッピーエンドだよな、と思いながら観ませんでしたか?
あれと同じです。テンポ良く、物語が展開して行きます。
考えてみると、時代小説って、読者を裏切らない要素が揃ってますね。ロミオとジュリエットの如き殿と姫。御家騒動。腹心の部下と忍者。幕府に対する防諜。
そんな安心できる世界に埋もれたいと願う疲れた時には、是非、読んで下さい。

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