炊きたてごはんを片手に養鶏場へ。それが美味いご飯の食べ方です

物語を牽引できる強さ=魅力を秘めた(いや秘めてはいなくて全開で溢れr出ているのですが)人物がいると、
こうも読者を没入させるのかね、と言わんばかりの面白いご作品。

書き手さんにもぜひに読んで感じてもらいたい物語をより味わうには、同作者さんの「猟奇なガール」をおすすめ。
本作で彼女が登場すれば「待ってたぜ」と期待感が加速します。

この期待感が、すべてにおいての楽しさなのかもしれません。
つばめさんが暮らす、マンションと言うらしいコーポ=アパートに訪れた、とある二人組、コードネームネズミくんとウシくん。
彼らとの接触を想像するだけで、次の文字へと目が走ります。

新たな常識的目線になる同級生を加え、ますます彼女を色濃く見ることができるようになった本作。
もちろんタイトルにある「ドール」がお話の中心で、作品世界に埋もれない色濃さを持つ存在です。

彼女の普通は、我々に特別なパワーを感じさせます。
文面から醸しだされるそのエネルギーを存分に浸っていただきたい、そのような一冊です。

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