強烈なキャラが抜群の存在感! 独創性溢れる特濃ブッ飛び勘違い系コメディ

同作者さんの別作品『猟奇なガール』を読了後、『ひねもす漫研、オタクかな』と平行して拝読しました。
どれもとにかくインパクト抜群のシリーズ小説でした。

ジャンル的な位置付けが難しいタイプの作品なのですが、強いて言うと勘違い系コメディに属す小説でしょうか。
ただし、おそらく作中の登場人物の半数以上が、誰も彼もひとクセある濃い目のキャラばかり……それも特濃です、ハンパねぇ(笑)。

特にズバ抜けた濃さを誇る勘違いキャラが、『猟奇なガール』に続いてシリーズ全体のメインヒロイン(?)的な立ち位置に居る墓尾つばめ嬢なのですが、彼女の超ポジティヴ(と言っていいのか?)な「勘違い芸」の威力は強烈の一言! 
そこにちょっぴり不思議で独特な設定がプラスされ、他に類を見ないテイストを醸し出していますねぇ。

また、演出的な部分にも言及すると、謂わば「つばめ視点」にあたるパートの一人称があってこその勘違い芸でもあり、ある意味で活字媒体の利点をフル活用した物語とも言えそう。
その技巧を楽しむためにも一読の価値アリ!な作品です。

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