魅惑の本格。良いトリックほど驚きが大きく、それでいてシンプルだ!

いわゆる特殊設定ミステリで、大変面白かったです。

たしか昔「良いトリックほど驚きが大きく、それでいてシンプルだ」というような言説を聞いたことがあります。
あくまで一定のルールに則りつつも、巧みに読者の盲点をついている、そして言われてみればなるほどと即座に理解できるわかりやすさがある――
だから真相が判明した瞬間に「してやられた」という感覚になる。
それこそ優秀なトリックだというわけですね。

まさにこちらの作品では、そうした本格の醍醐味を味わうことができる内容になっていると思います。
傾向的には、メフィスト系新本格のテイストがお好きな方なら、きっと楽しめるはず。
オススメです!