この作品で面白いのは、主人公の抱く不安な予想がことごとく裏切られていく様相にあります。案外人間という生き物はしぶといものだし、多少予想外なことが起こっても話と理解さえ怠らなければある程度は何とかして…続きを読む
変身のグレゴール・ザムザは不幸を受容し諦めて死んだ。あれを初めて読んだ時、僕は全ての表情を失った真顔になったものだ。けれど、このヤスデ人間を読んだ後の僕は今、ニヤニヤと笑っている。明日起きた…続きを読む
人はどんな姿に成り果てても、人間でいられるだろうか。たとえ、気持ちの悪いヤスデの姿であっても。本作は軽く読めるようでいて、その実人間とは何か?という鋭い問いを読者に突きつけてくる。どんな条件が…続きを読む
ひどい不運にあっても不幸にはならないために必要なもののこととか考えました。読了後少し優しい気持ちになって過ごしていたところ部屋にヤスデが出現しました。タイムリーだなと思って蠢く様子を眺めてたんです…続きを読む
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