【彼】は皆に愛される

何て素敵な夢物語、彼の周りは愛に満ちて、けれど誰の姿も無く。

何て不敵な立ち姿、彼の足元は自由に満ちて、だから何の保証も無く。

何て詩的な人生譚、彼の過去は輝きに満ちて、それでも【底】には縛られなく。

こんな儚く、切なく、美しく響く泪声を、僕は読んだことがないし、書けたこともない。
まるで月のような物語だ、どことなく寂しげなのに、けして暗くはない。
そうか、と僕は/君も気付く。【彼】に恋してしまったのか、と。

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