笑えないけど笑える、笑いたいけど笑えない体の悩みを激筆

何ともデリケートな題材で小説を書いてくれやがったんだこのお方は…!

頭皮の悩みは今や中年男性のみならず、女性にも広まりつつあります。
飽食だからこそ栄養が偏り、頭皮が育たないなんてこともあるようです。これはもはや現代病と言っても過言ではないでしょう。

そんな深刻な悩みを、ここまで面白おかしく書き上げてしまうざっくばらんな開き直り!
ハゲネタはコントなどで定番のギャグとはいえ、あの手この手でハゲにからめたさまざまな事件を巻き起こすアイデアに驚かされました。

主人公の若ハゲを解決するのではなく、ヒロインの秘密を守るために奔走する…という変則的なアクションも白眉です。
演劇に、遊園地に、体育祭に…さまざまな状況で訪れる困難を乗り越えた二人が微笑ましいです。
ハゲという悩みを知り尽くしているからこそ、奇妙なシンパシーを抱いてしまう。連帯感がやがて親愛へと変わって行く。

こんな恋愛、見たことない!

斬新、の一言。
面白かったです。太鼓判。

題名(多分ときめきメモリアルのパロディ)をはじめとする各章題のパロディや台詞・会話なども楽しく読めました。

激しい運動をすると秘密がバレてしまうヒロインちゃん、普段の体育の授業やスポーツ大会なんかはどうごまかしてるんだろう…?

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