そ、そんな、まさか……当分お化粧も洗顔も、遠慮しておきますぜ!

エッ! …………い、いえ、なんでもございません。主治医なるドクターもいません、はい。

怪談が怪談であるためには、読み手がアッと驚く仕掛けや、伏線が必要ですが、もうひとつ忘れてならないのが、「題名=タイトル」ではないかと思います。

この物語、たとえば「鏡」とか「雷鳴に浮ぶ階段」(あっ、これはちょっぴり怖そう)というタイトルであったらどうでしょうか。
どこか中途半端な印象を先に受けてしまい、ラストシーンが今ひとつ盛り上がりに欠けるかもしれません。

この「エリート小学生の憂鬱」という題名、カテゴリーはホラーとなれば、なにやら妖しい雰囲気が漂ってこないでしょうか。
小学生の憂鬱?  おねしょか?  いやいやホラーだし、そんなわけないか。ちょっと覗いてみようかしら、なんて感じで読まれたかたは、少なからずいらっしゃるはずです。

お話はもちろんコワイです。ですから太陽が照っている今、読了いたしました。

タイトルのセンス、これは抜群ですね!

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