一瞬の静寂

素晴らしかったです。
最終章はまさに圧巻の出来栄えだったと感じました。
Mの独白が続くにつれて、様々な者たちの心が『平和』へと向かい、それが一瞬の静寂を境に、元へと戻っていく様。
そこにこの作品の全てが詰まっていると感じました。

人間という種族が日々を営み続ける限り、その地ならしの音がやがて軍靴の音に変わる。
『平和』とは、そんな音が聞こえない、Mが与えた一瞬の静寂その中にしかないのではないか。
そんな虚無感すら抱かせる一作でした。

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