左封じ極東より

 題名を読み、本文第一話冒頭を読み、「ああ、これはそういう話なんだな」と納得。ロニーとアキラ、そして彼らを取り巻く縁のすべてが右カウンターに乗る、そんな話なんだなと。

 縁にも色々ある。因縁というくくりで言えば、運命もそれにあたるだろう。この物語の登場人物の過去には、今の環境のすべてに起因があり、それゆえに縁が紡がれ、未来への右カウンターに繋がる運命の物語へと続く。

 物語の最後、ひとつの因縁が終わり、残った一番大きな因縁への決着が囁かれる。その因縁が、はたしてどう新しい縁を紡ぎ、運命の決着を見せるのか……。それを夢想するだに、読み進めていた熱さが胸に蘇る。

 これからこの物語を楽しまれる方々も、どうか安心して最後の試合をハラハラしながら読んでもらいたい。僕はハラハラドキドキしながら、「勝つの!? 負けるの!? もう早くして!!」と思いつつ読んでました。

 いやあ、面白かった。

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