概要
「大学院生モノ」という不要なジャンルに切り込んでみました。
「これはライトノベルではないと思います」
日常の営みから隔絶された、大学院生の二人。
現代が生み出す不安の海の中で、「私」は何を想うのか。
日常の営みから隔絶された、大学院生の二人。
現代が生み出す不安の海の中で、「私」は何を想うのか。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!博士課程院生のリアルな不安感と、小さな希望。
「私」は博士課程四年目。自分の、研究者としての才能に限界を感じている。
後輩の修士二年の斎藤くんは若くて実力に溢れ、未来は輝いているように見える。
博士号を取らなければ研究職のスタートラインに立つこともできないが、取っても研究者として職に就ける可能性は低い。そもそも、博士号を本当に取れるのか。
かといって、自分の限界を認め、諦めて方向転換するのも怖い。八方塞がりの現状維持でうだうだしていても、無情にも時は過ぎていく。
……という、博士課程院生の宙ぶらりんな不安感が見事に描かれていて、胃が痛い……。
そんな中、後輩が見せてくれた小さな希望は、何も解決したわけではないけれど、生きていてもいい…続きを読む