概要
ずっと昔、九州福岡には西鉄ライオンズという球団があったのです。
祖父の葬式のために故郷福岡に帰った青年はその地で不思議な夢を見る。夢の中で出会った青年が渡した野球の観戦券には「平和台球場」という文字が記されていた。
他所での既発表作品です。
他所での既発表作品です。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!野武士は夢の世界で生き続ける
地元の愛着あるチームが東へと消え去って、10年後にライバルチームが生まれ変わってやってくる――福岡をめぐるプロ野球の物語って、史実だけでもドラマチックなんですよね。
今でこそホークスの熱狂的なホームタウンですけど、移転当初はホークスなんて応援できるか!という人も数多くいたと聞きます。本作の祖父もそんな人物で、主人公との間の埋められなかった心の溝を西鉄の試合を通じて埋めていく、というのは野球ファンにとってはたまらないストーリー展開でした。
そしてこのお話がうまいのは、野球だけでなく、純文学を思わせる内面に切り込んだ文体で、人との交流ツールとなる趣味を無くすなというもう一つのテーマも印象深く描…続きを読む