タイトル通りの雰囲気詐欺

物語はある朝、中学生の妹「藍」が分裂したことから始まる。

自分でも何書いてるのかわけがわからないが、事実そうなのだから仕方ない。

妹は一晩ごとに倍に増え、主人公で兄の葵は妹の世話に奔走するのだけれど、十六番目の藍は、他の能天気妹とどうにも毛色が違うようだ、となったところから話が転がり始める。


以下ネタバレ有。













正直ナメてた。
タイトルや物語の導入から、よくあるラブコメ系の展開だと思っていた。
妹増えるってどうせ十六人とか三十二人くらいでストップだろ、あとはイチャイチャするんだろ、ほら幼馴染の女の子も出て来た! 

なんて思っていた。
実際、途中まではその流れだったのだが。


妹の分裂は止まるどころか倍々ゲームで増え続け、
挙句の果てに人類との生存競争まで発展する始末。

これ、タイトル詐欺じゃね?
いやタイトル通りなんだけど、絶対狙って付てる。


中身はガチガチのSFです。
横浜駅SFに通じる何かを感じる。
あの作品が好きな人であれば、読んで決して損はないでしょう。

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