概要
僕は、私になってヒールを履いた。
ある日突然性別が変わる奇妙な現象に見舞われ、女性となってしまってから十年。
二十八歳になった私は高校の同窓会に出席し、十年ぶりに懐かしい友人たちと顔を合わせる。そこには、あの人もいた。
――高校生当時、まだ私が男だったころ。つたない恋を語りあった彼女が。
十年を経て、私は私の中にうずくまる「少年」と対峙する。
二十八歳になった私は高校の同窓会に出席し、十年ぶりに懐かしい友人たちと顔を合わせる。そこには、あの人もいた。
――高校生当時、まだ私が男だったころ。つたない恋を語りあった彼女が。
十年を経て、私は私の中にうずくまる「少年」と対峙する。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★ Good!うーん。すごくいいです。。。でも。。。
なんだろう、何が引っかかるんだろう。
性別が途中から変わるのは。。。魚で本当にあったような???
それは関係なくて、何が違和感の原因なのかわかりませんね。すごく面白いし、好きな作品なのに。
あ、わかった!性別が変わっても、自分の中で認識している自分の”性”というのって、肉体的な”性別”とあんまり関係ない気がするんですよね。
だからもしかして、主人公はもともと、ちょっと女性ぽいところがあった、という一文があるけど、それは納得です。
でないと、いきなり体が女になっても、10年で女に順応できない。違和感はいつまでも残ると思います。
10年”女の体”を使ったとしても、だから”女”に違和感…続きを読む - ★★★ Excellent!!!「大人」の王道TSF……かも
登場人物が――――という意味でもそうですが、この作品は様々な意味において(いわゆる王道作品と比較して)「大人」なTSFになっています。
青春時代の終わりにTS現象を経験し、二〇代後半から振り返る過去の自分。TSという不可思議な現象を描いているはずなのに、その只中に置かれた主人公の心情描写が実に丁寧で、ありえないはずなのにリアリティを感じるという不思議な気持ちにさせられます。
また、一〇年という歳月で変わったもの、一〇年経っても変わらなかったものの対比も、読んでいて強烈に心に響いてきます。
TSF好きも、そうでない方も必見の傑作です!