心に火を着けろ。たとえ、燃え尽きたとしても。

機械の心というだけで面白いのに、そこからさらに一捻り。本来ないはずのそれを、取り戻すという物語。

そんな荒唐無稽で矛盾した物語の舞台なら、勿論ロンドンを除いて他にない。産業革命によっていち早く飛び出た技術都市にして、霧に包まれ、神秘を残したそこは、成る程機械の心を探すには相応しいだろう。

果たして、少女は相棒の心の歯車を直すことができるのか?そのとき、雑音だらけのオルガンはどんな音色を響かせるのか。わからなくとも、想像はできる。

きっと、心に響く音色だろう。

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