陽野　幸人

ある者たちが残した「詞」を主軸に、今生との決別がテーマに置かれています。 詞を求める者、詞を否定する者。 生きていく中で感じる焦燥、葛藤、苦悩。 作中の若者にとって、頼りにする…続きを読む

どこにでもある日常。 その中で恐怖心と違和感が張り巡らされていく。 逃げ場のない恐怖から開放される日はくるのだろうか……。 主人公は奥手な子というか、危機管理能力が長けているんだ…続きを読む

屋上にいる正体不明な女の子と出会って、夏にしか会えない恋が始まる。 会える時間は多くない、二人の恋の行方は……。 冒頭から楽しげでありながらも、登場人物たちとは違って切ない感情で…続きを読む

少年たちと天狗さんの夏休み。 独自のルールに定めた、かくれんぼ。 その遊びの中で、ある物を拾う。 なにかの因果で少年たちは、ある物に封じられていた者の願いを聞き入れることになる。…続きを読む

爆弾処理をすることになった男たちは、爆弾解除の手前であることに気付く。 それは……爆弾処理班に属している男の威信にかけて、目を背けなければならない事実であった。 はたして、爆弾処理…続きを読む

友人たちと夏に起こす事件は、黒歴史というよりも良き思い出に感じます。 目が合ったと喧嘩に発展する、先輩が現れて憤慨するという流れが、あるあるですね。 学生時代のどこからか生まれて…続きを読む

三十年という年月を経て、再び復活することになったロックバンド。 かつて日本のロックシーンを席巻したロックバンドは、なぜ絶頂期に解散してしまったのか。 音楽番組の出演を打診された彼ら…続きを読む

高校生活の中で、思い出に残ることがしたいと画策する高校三年生の二人。 新たな道を選択する苦悩の中で、一つの希望と一つの友情を探していきます。 物事の是非や成功と失敗は、どちらでも…続きを読む

過去と現在の各一人称視点で、物語は進んでいきます。 出会い、流れる日々、別れ。 短編の中に彩られた双方の感情が切ないです。 後半部分にて、お互いの視点が重なり、双方の寂しさが増し…続きを読む

少し内気な性格の男子高校生が自由奔放な女子高校生と出会って、夏を目前に控えた海で戯れる。 それは、どこか懐かしくて……どこか切ない。 過ぎ去った者には、二度と味わえない場面が描か…続きを読む

物語は、冬の美しい北海道から始まる。 男性主人公は、過去の出来事から陰りと憂いを含んだ悲しき青年。 女性主人公は、陽春のように優しく、残暑のように厳しく、青年の心を包み込む女子学生…続きを読む

記憶を失っても揺るがない現実がある。 断片的な悲しい記憶を少しずつ掘り起こしていく主人公が、喫茶店に集まる人と感情を触れ合わせていく愛の物語。 記憶と真相は誰の胸に置かれていて、行…続きを読む