こんにちは、結愛りりすです。
奴隷達のまかない料理は好きなものを好きな分だけ取るビュッフェスタイルであることは何話か前に書かせていただきました。
しかしビュッフェ形式の食事が生まれたのは18世紀です…。
元々は北欧での食事形式で、「スモーガスボード」というのがその前身になります。
スウェーデン語で「パンとバターの食卓」という意味です。
これはその名の通り、パンの上に様々な具材を自分好みに盛り付けて食べるというものでした。
日本にこの形式が入って来たのは20世紀に入ってからです。
1957年、帝国ホテルの支配人であった犬丸徹三氏が新しくオープンするレストランのコンセプトを考えていた時、コペンハーゲンでスモーガスボードと出会いました。
そのユニークさに惹かれた犬丸氏は、当時パリの「リッツホテル」で研修中の村上信夫氏にスモーガスボードを研究するように伝えました。
村上氏はコペンハーゲンに飛び、研究を重ね、様々なレシピを開発しました。
1958年7月下旬、村上氏は8月にオープンする帝国ホテル第二新館の料理長に任命されました。この地下1階に造られたレストラン「インペリアル バイキング」こそが、日本で最初のビュッフェスタイルのレストランでした。
ちなみに「バイキング」という名前は帝国ホテル社内の公募で決まったそうです。
当時カーク・ダグラス主演の映画「バイキング」で海賊が豪快に食事するシーンがあり、それをイメージしたそうです。
ですから、ビュッフェスタイルのことを「バイキング」形式というのは日本独自ですので、海外では通用しません。
「風塵の碑」
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https://kakuyomu.jp/works/16817330667405923497