「風塵の碑」
https://kakuyomu.jp/works/16817330667405923497 こんにちは、結愛りりすです。
髪の毛の成分はケラチンというタンパク質ですが、これはなかなか分解されにくいという性質があります。
このため長期間に渡って腐敗せずそのままの状態で保存が可能です。
ただ、痛まない訳ではありません。
湿気に気をつけないとカビが生えますし、紫外線に当てすぎると色褪せてしまいます。
しかし基本的には1980年にタクラマカン砂漠で発見された楼蘭の美女に代表されるように、髪の毛は長く保存されます。
ちなみに楼蘭の美女は炭素14測定の結果、紀元前19世紀に埋葬されたミイラということですので、4000年近く保存されていることになります。
2012年にも滋賀県大津市の三井寺で室町幕府初代の足利尊氏(もしくは二代目の義詮)の遺髪を収めた地蔵菩薩が発見されて話題になりました。
これは三井寺ある木造地蔵菩薩坐像を写したX線写真に遺髪を包んだと見られる紙が見つかったというものです。
初代の足利尊氏と二代将軍の義詮の2人については「死亡した際、遺髪を納めた地蔵菩薩が三井寺に奉納された」という趣旨の記録が残っていることから、どっちかの遺髪である可能性が高いということになりました。
髪の毛一つでも歴史のロマンが広がりますね。
「風塵の碑」
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