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「風塵の碑:第46話 競馬場へ」 あとがき的なもの

 こんにちは、結愛りりすです。

 馬の速さを競わせる競馬の歴史自体は古いです。

 有史以前、恐らく馬を家畜化した頃からあるのではないかと言われています。

 競馬が歴史上に初めて登場するのは古代ギリシャ、ホメロスの「イリアス」です。ここで戦車競馬の記述があります。二頭立ての戦車でその速度を競うもので、古代オリンピックの種目でもありました。

 日本でも平安時代に「くらべうま」というのがありました。

 専用の競馬場で行われる近代競馬は16世紀イギリスで成立しました。この頃に色々な細かいルールが制定されました。

 そして1539年、チェスター郊外に初の常設の競馬場が出来ました。

 最古の競馬場、チェスター競馬場です。

 それまでは古式フットボールの場として使われていた場所なのですが、1533年の試合が流血沙汰になってしまったため、チェスター市はフットボールを禁止していました。そこで1539年にチェスター市(ヘンリー・ギー市長)は同場所を競馬の場所と改めたのです。

 記録に残る最古のレースは1539年2月9日に行われたものでした。

 ちなみに現在のチェスター競馬場は全長1マイル(約1609メートル)、平地・芝コースの左回りです。




 本編のバルファ公の競馬場は、近代競馬場のようなきちんと整備されたものではありません。

 広い平坦なダートの土地に観客席と走行コースを設けただけの簡単な作りです。

 それでも観覧席の少ない大衆競馬場に比べると、ミチャも驚いているように、1000人以上の人間が観覧出来るようになっていて、非常に大規模な娯楽施設となっています。

 恐らくバルファ公はこの世界線では「近代競馬の祖」として名前を残すことは間違いないでしょう。




「風塵の碑」

https://kakuyomu.jp/works/16817330667405923497

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