• 異世界ファンタジー

「風塵の碑」第41話のあとがき

 こんにちは、結愛りりすです。

 フォーク。干草を持ち上げたり投げたりするときに使う、いわゆるピッチフォークのことですが、もともとフォークと言えばピッチフォークのことを指します。

 食器の方は、このフォークに形が似ているので「フォーク」と呼ばれるようになったというのが実際のところです。

 食器としてのフォークも古くからあるのですが、肉を切り分けたりするための給仕用としてがメインの使い方でした。

 口に入れるフォークが出て来るのは10世紀頃で、神聖ローマ皇帝オットー2世の妻、テオファヌが使ったという記録があります。それ以外にも記録は散見されます。

 しかし普及するのはもっと後で、イタリアで14世紀頃、その他の地域では16世紀〜17世紀頃まで待たねばなりません。

 イギリスにおいては、イタリア文化は女々しいから、という理由で18世紀まで普及しませんでした。

 ヨーロッパ全土でこんなにフォークの普及が遅れたのは宗教的な理由もあります。

 当時、「指は神様が与えられた優れた道具である」と教えられていたこともあり、食器を使って食べるのは冒涜という発想があったからです。

 王侯貴族は親指・人差し指・中指の3本指を使ったといいます。それに対して一般庶民は、5本の指を使っていたようです。



 ちなみに、明記しませんでしたが、アルファーン帝国での食事は手づかみです。

 前に食堂でウルクスとミチャが会話する話がありましたが、あの時もみんな手づかみで食べています。

 使っていい手は右手だけ。左手は使いません。

 スープを飲むときだけスプーンを使っています。

 汚れた指はフィンガーボールで洗います。




「風塵の碑」

https://kakuyomu.jp/works/16817330667405923497

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