• 異世界ファンタジー

ついでに第1話〜4話のあとがきも。

こんにちは、結愛りりすです。
第5話のあとがきを書きましたが、せっかくなので第1話〜第4話のあとがきで書いていた内容も載せておきます。


https://kakuyomu.jp/works/16817330667405923497

***

 ラガシュマ族の住んでいる「マフ」はモンゴルの「ゲル」をイメージしています。
 ちなみにモンゴルのゲルは床板以外の部材で大体300kgぐらいになるそうです。移動の際はそれを解体し、牛に引かせます(最近はトラックを使うこともあるそうです)。移動先に着いたらまた組み立てます。
 2〜3人で作業して、解体にかかる時間はおおよそ1時間半ほど、組み立てで大体2〜3時間ほどで出来上がるそうです。
 モンゴル高原は、夏は40℃、冬は-40℃ぐらいまで下がるので、それに対応出来るのが凄いですね。

 服装の「シェクラ」はアイヌ民族の「アットゥシ」を短くしたような形をしています。
 アットゥシはオヒョウニレやシナノキなどの樹木の内皮で織ったものですが、ラガシュマ族のシェクラは羊毛です。っていうか、ラガシュマ族の衣服はほとんど羊毛で作られているという設定です。

***

 ラガシュマ族は色んな民族の風習や生活習慣を参考にし、それらをちゃんぽんにして作り上げた架空の民族です。
 とは言うものの、設定は遊牧騎馬民族ですので、その代表格とも言うべきモンゴル民族をベースに考えてはいます。
 見た目的にはウイグルとかウズベキスタンみたいな中央アジアあたりの人々を考えていますが、まぁその辺は適当です(´・ω・`)
 だからルノルノもミアリナもちょっとエキゾチックな雰囲気の漂うすっきりとしたアジア風美女って感じなのでしょう。

 家畜の糞を燃料にする民族は結構多いです。モンゴルやインド、アフガニスタン、中国の一部の地域などでよく使われます。
 牛糞を捏ねて円盤状にするいわゆる牛糞ケーキを作るのはインドやアフガニスタンなどでみられる文化です。
 ラガシュマ族では子供の仕事にしていますが、インドなどでは女性の仕事になっています。
 ラガシュマ族の子供達は大きな手袋をつけていますが、本来は素手で作ります。
 馬の糞は燃えやすいと書いていますが、結構コツはいるようで……検証動画を見る限りは中々燃えないみたいです(汗)

***

 誤解を恐れずにいうなら、「氏族」が集まって「部族」になり、「部族」が集まって「民族」になります。
 ただし「部族」と「民族」はしばしばその境界線が曖昧です。
 ラガシュマ族は「部族」ですが「民族」でもあります。
 ややこしいですね。
 古来モンゴルは族外婚でしたが、このモンゴルにおける族外婚とは「氏族」外の結婚を指し、「部族」外ではありません。
 ただこの物語に出てくるラガシュマ族はあまりにも少ないので、みんながほとんど親戚状態、つまり一個の「氏族」という感覚があります。
 つまりラガシュマ族は「民族」であり、「部族」であり、ゆるやかな意味で「氏族」です。
 よって血が濃くならないようにするために、「部族」外の結婚を推奨しているという設定です。
 ただ、このラガシュマ族の風習はあくまで推奨であって、部族内での結婚を禁止しているわけではありません。
 ちなみにこの物語に出てくるタンジス高原の多数派部族、ユルヴァハン族やカルファ族、ジュキユス族などには「氏族」が存在します。
 彼らも部族外婚を行う部族同士ですが、そのほとんどが「氏族」間で婚姻関係を結んでいます。

***

 一日二食はモンゴルの風習です。

 モンゴルでは乳製品を「白い食べ物」、肉などを「赤い食べ物」と言います。
 本文中にもあるように、「白い食べ物」は暖かい時期にしか手に入らないので、寒くなると屠った羊をメインに食べます。
 内臓、脳、血、肉などなど、ほとんど残さず食べるそうです。
 また暖かい時期の間に作っておいた乾燥チーズ(アーロール)も食べます。

コメント

コメントの投稿にはユーザー登録(無料)が必要です。もしくは、ログイン
投稿する