伊号第14・15潜水艦は、航空機搭載が可能な潜水艦です。
そのため、艦内にはパイロットスーツを着た搭乗員が常駐しています。
これは、世界的に見ても異例なことで、日本ならではの発想と言えます。
航空機搭載型ではありませんが、戦時中は本作に出て来る「桜花43甲」と同じように、特攻専門の搭乗員を乗せた潜水艦が多く運航されました。
それが人間魚雷「回天」です。
回天や震洋(特攻ボート)の搭乗員は、元々予科練の学徒が多く、大空を夢見ながら結局は深海の体当たり作戦に従事しなければならない事を不憫に思った海軍が、せめて服装だけでも飛行服にしてあげようとの配慮(配慮?)から、回天操縦手にも飛行服が支給されました。
「出口のない海」という市川海老蔵さん主演の映画がありましたが、潜水艦の内部が実にリアルに再現されていました。
一番驚いたのは、潜水艦内に「蛍光灯」が装備されていた点です。
蛍光灯は、昭和30年頃から家庭に普及したため、戦前戦中には無い印象を受けますが、これは海軍に優先的に納品されていたため、民間に回らなかった、という事情があります。
白熱球と違い、熱を出さない構造から、海軍では潜水艦などの他、空母の誘導灯などに使用されていました。
この写真にも、蛍光灯が映っているのが解ります。
↓ 「自称「未来人」の彼女は、この時代を指して「戦前」と呼称した」
https://kakuyomu.jp/works/16816452220196298271