ドロエ中尉は、元々ロームボルド連隊C中隊第1小隊長兼ねて先任士官を務めるウクルキの部下でした。
ウクルキ中隊長の妻が、今や遅しとオルコ反乱勢力に引き渡されると聞いたドロエ中尉とヤップ曹長は、恐らくウクルキ中隊長の熱血漢なら、単騎でも奪還に行くだろうと、上司の習性を予測して、ウクルキの義勇兵としての志願者を中隊から募ります。
結局、ウクルキ少佐の人望の厚さから、ほとんど全員がこの義勇軍に参加することとなり、オルコとフキアエズ国境まで進出し、中隊長を待ち受ける、という阿吽の呼吸をやってのけるのです。
自身も独身で、士官学校を出て間もないものの、使命感と正義感はウクルキ中隊長に負けないほど強く、ロームボルド連隊長も青年将校の中でも骨のある将校として認識していたほどです。
彼はこの後、マグネラの戦いで、反乱軍に暴行されそうになっている女性を助けた縁で、交際がスタートするという裏設定がありますが、本編ではあまり出てこないので、ここで紹介しておきます。
なにしろブラックナイト・ユニットは激動の時代の中心を駆け抜けて行きますので、この小さな恋のエピソードは霞んでしまいました。
↓ 「自称「未来人」の彼女は、この時代を指して「戦前」と呼称した」
https://kakuyomu.jp/works/16816452220196298271