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ににんしょうは「あなた」

昨日に続き「人称視点」についていろいろ調べていましたが、突き詰めていくとなんだか難しいですね。考えすぎて文章が書けなくなりそうになったので、一旦打ち切ることにした卯月です。

とはいっても、せっかくなので『二人称』について。

「あなたは……」という呼びかけをとる形式ですね。この二人称小説を最初に意識的に行ったとされるのが、フランスの作家ミシェル・ビュトールだとか。

二人称による語りでは、「あなたは」と呼びかけられている相手の側が主人公。それに対し「あなたは」と呼びかけている側が語り手。この呼びかけ人と、呼びかけられている人間との関係。この関係が読みすすめていくうちに読者に明らかにされるもの、最初から明らかなもの、最後まで明らかにされないままに終わるものなど、いろいろ可能です。

恋人に宛てた手紙などが頻出する書簡形式の小説もこの仲間ですね。

呼びかけを通じて、読者にふたりの関係を語ることができ、「あなた」のことも自在に書け、そのことで自分の意識のなかにいる「あなた」という距離感をも描き出せる。この距離感がポイントのようです。

白銀比(シルヴァ・レイシオン)さんの
短編ホラー・二人称小説『あなた』【2】
https://kakuyomu.jp/works/16818093075396259221/episodes/16818093075396300590

が、卯月にとってはとっても「あなた」がわかる(二人称がわかる)作品(ホラー)でした。卯月が他の方の作品をここで紹介するのも珍しいのですけど、二人称効果もあって激怖ですから耐性のない方はすいません。グロ耐性も高レベル域の卯月は楽しめるのですけどね。

怖いのが好きで、二人称小説も読みたいという方におすすめ。

あ、あと。他の方の近況ノートを見ていて気づいたのですけど、『第6回ドラゴンノベルス小説コンテスト』の締め切りが『6月14日(金) 11:59』とあと三日です。「読者選考によるランキング上位作品」が最終選考にまわるようなので、卯月は望み薄ですけど……。「編集部からピックアップされた作品」も最終選考へ行けるようですので、例の3つのテーマがあった中編部門なら時間もギリで中身勝負も可能。いいのを書けそうで間に合いそうな方は狙ってみてはいかがでしょうか?


もし、まだ読んだことないという「あなた」へ一応宣伝を(卯月は一人称か三人称でしか書けません)。

長編部門参加です。『もふもふ邪神に懐かれた少年は腹黒聖女様のお気に入り』
https://kakuyomu.jp/works/16818093075348152255/episodes/16818093075348207694

中編部門参加です。『とある並行世界の春の終末』
https://kakuyomu.jp/works/16818093075150073358/episodes/16818093075150665632

では。



3件のコメント

  • わ~♪(●´ω`●)ありがとうございますm(__)m
    本当に
    なにかの賞を取る事よりも、個人にささって貰える事の方が断然、嬉しいんですよね(●´ω`●)

    「売れている物が良い物なら、世界一のラーメンはカップラーメンだ」

    と、某有名アーティストが言ったような精神を持つ私にとっては最高です(。◕ˇдˇ​◕。)/

    しかし、コンテスト、頑張ってください!!
    僅かながらな力ですが、応援させて下さいm(__)m
  • 関西の一部では、相手のことを「自分」と言う場合があります。方言です。よく他の地方出身の方が怒りますが、ふざけている訳ではありません。その場合、話し手自身に対しては、「自分」とは言いません。「僕」「俺」「私」です。本題から逸れているかも知れません。方言は方言です。
  • 白銀比(シルヴァ・レイシオン)さま
    こちらに顔を出していただけるとはありがたいです。ホラー界隈のあの文体というか表現形式というものに少しだけ抵抗感があったのですが、あの二人称小説はすんなり入っていけました。最後のアレはガチでやべえっす。
    ありがとうございます。

    クライングフリーマンさま
    卯月は大阪国に、密命をおびスパイとして十数年地元民のフリをして潜伏しておりましたので、よく分かります。ああ、仲の良い兄貴的ツレが泉州の民でしたから、自分のことを「ワシ」相手のことを「ワレ」と普通に言っていたことを思い出します。
    大学の語学の授業のとき、音読するさい、英語もドイツ語もカンサイ人たちは自覚なく関西弁のイントネーションで発音していることに驚いて、「じぶんらなんなん?」とついツッコんでしまったことも思い出しました。
    ありがとうございます。
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