• 恋愛
  • 異世界ファンタジー

分析

 テーマの表し方について色々と考えていたのですが
 反例を出したほうが分かりやすいと思い

 まず、一人のキャラが掘り下げられ活躍した結果、「なんでこのキャラのこと掘り下げたの?」となるパターンがあるとします。
 実際はテーマと合致しているし、ストーリーを動かし、結末に干渉してさえいる。にも関わらず、いらないと見なされる。何もしていないように見える。
 これは要は、テーマが伝わっていないから起こることです。
 では、なぜ伝わらなかったのか、考えていきます。

 私の予想としては

・キャラクター自体が反感を買って、何をしても意味がないように見える、逆張りをされる。
・キャラクターの描き方が一人舞台、自己完結の形で、他のストーリーラインに干渉しない。
・サブプロットであったにも関わらず、メインストーリーへの影響がわかりにくく、合流もしない。
・そもそもキャラクターが空気と化し、存在感が薄い影響でよく考えられない。
・こういうのを表したいことまでは分かる。なぜそうしたのかが見えてこない。そこから先のことが分からない。
・実感が湧かない仕様になっている。
・無駄に長いせいで見る気が失せてしまい、真面目に取り合わない。
・別の要素のほうが強いせいで、ミスリードがされてしまい、核心部分が印象に残らない。
・キャラを描く、掘り下げる>テーマを描くになっているせいで、テーマが埋もれている。
・バックボーンと舞台になんの関係もない。
・テーマとの関わり方が間接的なせいで、ぼやけて見える。
・そもそも、描かれたテーマ自体に拒否感を抱く。そうはならないと反発したくなる。
・なぜこのキャラが選ばれたのか、舞台に登場する理由が伝わってこない。
・自分の話だけをしている
・描き方が中途半端、そのキャラが代替可能だと足りない。このキャラがいないと詰んでいたレベルでないと弱い。

 私としては思いっきり渦中にいる人物がなぜ、本筋と関係がないと見なされるのか、ここが気になります。
 フェードアウトするのが大きいのかもしれません。結局、クライマックスで活躍しないと、印象も薄れるんですよね。存在意義も。
 各キャラクターって、終盤で活躍すればするほど、おいしいですから。


 個人的にはこのキャラは、こういうテーマという字しか、見えない。テーマを描いたその先が伝わってこない。
 ここが一番の原因だと感じます。
 テーマ→なぜ、そのテーマを描いたのか。ここが足りていない気がします。
 だからなんだで終わってしまうといいますか。


 ここが難しいです。
 そもそも、テーマはテーマ。それ以上のものはないでしょうと。
 でも、その類の描き方は明らかにおかしいのです。テーマを描いた。だからなんだ? とはならないです。
 そういう風に感じる要因があるのでしょう。
 せめて、なぜこのテーマを選び、このテーマを用いてなにを表現したいのか、どう感じ取ってもらいたいかくらいは、決めておいたほうがいいのでは。

 なんとなくですけど。
 これは個人の物語。このキャラのことを立てたいだけ、販促がしたいだけと見なされる。その時点で価値を失うんですよね。
 そういう決めつけがなされてしまい、ストーリー本体や背景・テーマに意識が向かない。
 要はテーマを乗っ取ってしまったイメージです。

 馴染んでいない、浮いているとの言えます。
 全員が主役、群像劇! と言いますけど。
 こちら視点では舞台に上がれてすらいないのです。主役になんてなり得ない。そんな雰囲気です。

 ここまで考えて思ったことは
 テーマが伝わらない=見る側から軽視されたゆえ、とも感じます。
 こいつは結局、大した相手ではない・なんの意味もないという決めつけ。
 そういう風に見えるように描かれてしまった印象です。

 では、どういう風に描けばいいのか。改善点なんて丸投げされたところで、よく分かりませんが。
 いったん、裏返してみましょうか。

・キャラクター自体の押し付けが控えめ。無難な印象。
・様々なキャラクターと関わり、ストーリーラインが交差する。
・メインプロットの主役。サブプロットのメインとも関わりがある。
・クライマックスできちんと活躍する。いなければ詰んでいた。
・ストレートに描く。
・舞台と深いかかわり。ルーツ。そこでなければならない理由がある。
・作中できちんと成長をし目的を果たすことで、テーマを完結させる。

 メインプロットの場合、テーマは伝わりやすい気がします。
 ただサブプロットは埋もれやすい。それがサブだと分かるのならいいです。でも、逆にメインと誤認されるとややこしいことになります。
 持ち上げる側からすれば主役でも、外側から見れば、なんの意味もない存在なわけです。
 要はサブにも関わらず、出過ぎてしまっている。そんな印象。主役として扱うのならもっと、活躍を盛り、登場する理由を掘り下げてみてほしい。
 このキャラの描き方は個人に寄っているのです。その舞台に関係する視点を持たず、他のキャラに対する思いもなく、自分のことしか考えていない。
 きちんと溶接されないのなら、孤立します。他のストーリーラインと隔てられており、その出来事を誰一人認識できないのであれば、それはなかったものとして扱われかねない。
 本人の持つ情報が誰とも共有されず、別の行動を取った場合のストーリーが想像できないのですから、仕方ありません。
 当人だけが知っている物語なんて、バックストーリー以外の何者でもないのです。だからこれは裏です。裏の主役にはなれても、壇上には出れません。


 まあ、なんか透けていると思うのですが。
 私は例のキャラについて色々と考えてきました。
 本当にその描き方でよかったのか、それが正解なのか。
 結論、このキャラが掘り下げられた理由に関してはファン側も分からず、テーマも伝わっていないことだけは確か、だと。
 私も頭では分かっているのです。このキャラが描かれた理由、影響。でも、心の表面では「いらない」と断じてしまいます。
 理屈ではなく感情です。
 結局、これが全てなのかもしれません。必要だったかかもしれないけど、少なくとも私はほしくなかった。
 そんな感じの。
 結局、テーマ性って好き嫌いに収束するのかな、と感じなくもありません。



 あと、キャラクターの描き方に関して
 矛盾を抱えたキャラは魅力が出やすいです。
 愛を核に持つキャラの性格が悪い場合があるのは、そのギャップを引き立てるためでしょう。
 ただ、相当うまくやらないと、わけが分からないキャラになりかねません。
 

コメント

コメントの投稿にはユーザー登録(無料)が必要です。もしくは、ログイン
投稿する