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ストーリー・舞台と無関係なキャラ

 色々考えてぐちゃぐちゃになっているので、整理します。
 第一にセオリーとして、ストーリー・舞台と無関係なキャラを出すのって、やめたほうがいいはずですよね。
 だけど、それをやっている作品がありまして。
 フォローされる可能性はありますが。あくまで『無関係なキャラを出すのはやめたほうがいいのか』という議題ですので、他意はありません。
 気にせずとらえてください。もしくは例え話として見てください。

 で、このキャラは本当はテーマに沿ったキャラで、意図は理解しています。
 問題なのは無関係(に見える)話を展開したことではなく、なにを為したのか・なんのためにそれをしたのか・ほかの方法では駄目だったのか、どうなったのかを正確に描かなかったこと。
 抽象的な説明でぼかし、布石となる発言も回収せずに放置。
 だからこのキャラがなんのためにここにいて、なにをしたのかが分からなくなった・説得力が薄れた。
 そういうことを言っていたのですが、長いのでカットします。
(盤面上、むしろ中心人物になれる立ち位置なんですよ。それを舞台に関連する設定を隠され、舞台から排斥された感じのそれ)

 それはさておき。
 私はこれに関してずっと悶々としていました。本当に最悪な推され方をされたなと。
 アンチが増えるキャラはたいてい、活躍していないのです。
 表面上は優遇×実際の扱いの悪さという方程式。
 装飾だけ立派で中身はスカスカ。ハリボテという感じの。
 長尺を使われた割にキャラもつかめないし。


 で、ずっと考えていたのですが。
 裏を返すと印象に残りすぎているなと。
 なんなんだよこいつという感覚がずっとあり、
 全ての印象がこのキャラに侵食されました。
 他のムーブが完璧だったキャラは、無難過ぎて言うことがありません。
 このキャラだけ浮いている
 あまりにも存在する意味がなさすぎて、救いようがない。

 つまるところ、この異物感のあるキャラクターは悪目立ちをすることで、注目を浴びられるわけです。
(章内では基本、主役・メイン級のキャラしか掘り下げちゃ駄目だと思います。逆に主役章でスポットが当たるのは自然)

 無関係なキャラを出すこと自体はありなのか?
 ありかもしれない。なんなら主人公もそのパターンに入りますし。
 いわゆる、異分子キャラ。外部から侵入してきた相手・敵、裏で悪いことをしていそうなキャラ、だとか。
 舞台にまつわるキャラ・メインプロットに関係のあるキャラ(別の派閥出身)
 後者のパターン、場違い寄りですよね。
 だけど、第三幕の主役となり物語を締めれば、裏主人公になれる。物語内で印象を残すことができる。



 浮いたキャラを活躍させ、強い印象を残すシナリオは、そこそこあります。
 最良なのはメインになることですが。
 物語を締め、テーマを体現する。(この章はつまりこういう話だったんだと語る役目)これくらいはできないと。

 ストーリーに参加しろ。そうでないなら脇役に甘んじろ。
 主役の一人となるのなら、相応の活躍をしてほしいのですね。
 せめて、遺したものが突破口を開いたり、起死回生の一手に繋がったり。その意思が受け継がれたり。
 そのキャラの取った全ての行動に意味がなければならない。
 それが義務だと思います。


 稀によくある、◯◯というキャラだけよく描かれ掘り下げに尺を使われ、評価も高いってやつ。
 あれはそのキャラが章の主役で、収束点を担っているから成立しているんですね。
 主役をきちんと主役として描けていない。それにふさわしいだけの活躍・行動を取れていない。ここがなってないと、駄目なのです。


 私の考えでは舞台or主人公のどちらかに深い関わりのあるキャラが望ましいです。
 第2幕:舞台にまつわるキャラ。その章の中心。
 第3幕:メインプロットを進めるキャラ。全体のストーリーを進める要因。

 第3幕に置くのが無難です。
 キャラを掘り下げるとストーリーが進む形となれば、独り舞台は問題ではありません。むしろ、クライマックスで独壇場となると、かなり強いです。
 3幕のメインなら少なくとも役割が消えることはない。物語からフェードアウトする心配もなく、登場する意味をもたせられる。このポジションって結構な確立で章の主役・目玉ですからね。
 ここで目立つと主題を乗っ取れる可能性があります。
 まあ、それで物語破壊したら駄目ですが。


 それで、いかに役割を持たせられるかが重要なわけで。
 2幕は中途半端な位置なのです。そこでピークに入る=物語の核心に入る前にフェードアウトする可能性も高い。
 あと、2幕メインの役割を果たせない可能性も高い。
 章ボスと対立し、計画を練り、主人公を物語のレールに載せ、ともに戦う。  
 本来ならこれをやる必要があったわけです。
 ストーリーを貫通する太いラインに直で乗っている。物語の端にいるキャラとは正反対に位置します。
 要は物語を進める役を担っているわけでして。掘り下げた結果、逆にストーリーを停滞させるようなキャラでは、務まりません。
 1幕から引っ張ってきた流れを阻害してはならない。あさっての方向へ物語を進め(3幕で何事もなかったかのように軌道修正)ては駄目です。
 例のキャラは物語の中心になれないのに、端で独り舞台を演じたから、事故りました。
 仮に第二幕に置いた場合、ライバルとして出すのがいいかもしれません。
 主人公と因縁があり、対立したり、影響を与え合ったり。共闘したり。
 とにかく、シャドウの役割をきちんと演じてください。

 脇役のまま掘り下げたいなら第1幕です。
 第1幕は物語が動かないので、地盤固め・布石の段階です。この段階ならまだ、無関係なキャラを放り込む余白があります。
 本当は人物相関図の中心にいて、掘り下げるといろいろなキャラが対比で見えてくる・他のキャラも魅せられるタイプがベストなのですが。
 妥協案ということで。


 あとやっぱり、主人公視点と俯瞰視点でギャップがある・印象が全く異なるのはよくないと思います。
 他のキャラと深く関わらず、自分だけの物語を乗り切った場合。
 その章全体でくくられた場合、なんでいるの? となりません?
 皆で全力で問題にあたって団結している中、一人でなにをしていたのか。その輪から置き去りにされながら、それでも中心に入り込もうとする。
 同窓会に退学者が出席するような気まずさです。

 それから確証はありませんが
 活躍させスポットを当てたいなら、因縁のある敵をぶつけるのが手っ取り早いです。

 また、旧約13巻と似たパターンにするとして。
 複数視点でやる感じの。
 あれは一方通行がもう一人の主人公だったから成立したんですね。そこに至る過程として、敵→禊→繋ぎ→ターニングポイント→この章という感じで。
 色々と経てって感じだったので。
 もう一人の主役として章に出すには、ここまでのお膳立てが必要です。
 しかも主人公と因縁のある相手(シャドウ・対比キャラ)でなければ、無理そう。
 ぽっと出のキャラが務まる役目ではありません。
 最低でも積み重ねがないと。

 このキャラに関しては主人公を中心で見た場合、席がなかったのも要因かもしれません(相棒役、倒すべき敵、道を示してくれた相手、協力者という風)
 あと、作中の役割も席がなかったです。
 見ている方向が一人だけズレていました。この手のキャラはトリックスターとしてなら描ける可能性があったのですが。

 なんにせよ。
 そのキャラがいる理由・舞台にいた理由・なぜこのキャラが描かれたか
 これが明確に設定され、作中で分かる形で描かれていなければならない。
 そんな感じであってほしいです。

 ここまでの流れをまとめると、無関係なキャラが出張ると悪いというより、役割がないことが悪いのかもしれません。



 最後に
 どういう風に描けばよいのかに関して
 一番簡単な方法としては
 章ボスor主人公もしくは両方とラインを繋ぐ手法がいいかもしれません。
 対比にするだけだと伝わらないかもしれない。だから、影響を与え合ったり、立場が違(敵)ったり。こういう分かりやすい形で対を示す必要があります。
 協力するなら協力し、最後まで付き合う形でもいいです。
 とにかく主人公を中心としたトライアングルを形成し、調和させる。これが一番きれいだと感じます。

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