対比は好きでよく使います。
ただし、それがどのような効果をもたらすか、よく分かっていないところもあるため、いったんまとめたいと思います。
第一に私が対比を使うときはこんな理由からです。
・キャラの個性をバラけさせたい。
・キャラの成長を促すときに、正反対の相手をぶつけて、刺激する。
・いわゆるシャドウ役として。
・ストーリーを構築する際の導として使う。(一つのシーン展開→対比となるシーンや展開というように、組み合わせる)
技法というより、キャラクター設定を作る上で、便利なのですよ。
似たようなキャラが多くいても印象がぼやけるでしょう。色々なキャラを量産したいとき、真っ先に主人公と真逆のキャラに設定します。そうすると、二倍になります。
ヒロインが二人いる場合もそうです。ショートヘア・ロング/スレンダー・グラマラス/活発・おとなしいという風に。
違いが現れていたほうが見やすいです。
それ以外にも対比関係をばらまくことが多いのですが、
正直、なに基準で設定しているのかよく覚えていません。
感覚でやっているので、いちいち意識しないんですよね。
ちなみに対比の意味に関しては。
両者を比べることで、より差を際立たせる・互いの魅力を引き立て合う。
こんな感じだった気がします。
個人的には、こういうときに対にする可能性があります。
・同格の相手同士
・対立関係。
・同根(同じ目的だけど中身が違う)で、立ち位置が違う。
・正反対のキャラを出すことで、ベースとなるキャラクター性を引き立てる(逆説的に浮かび上がらせる)
・比較することで、再評価させる。
・明暗を分けることで、印象付ける。
・他、結末の差異。
・共通点を作ることで、同じ存在なんだと示す。
片方が一方的に引き立て役になる場合もあるのですが、
基本は互いに損をしない印象になるのがベストだと感じます。
対比=正反対なだけであって、どちらが正しいとかないですから
本当に取るに足らない相手・敵ならまあ、引き立て役にしてもいいと思うのですが
これが推したいキャラが損をする形になると、残念かもしれません。
あと、意図せず印象が落ちることもあります。
過去に色々なことがあって、死にたいと願っているキャラがいるとして
方や、寿命が限られているけど生きたいと願い、頑張っている。
方や、過去に色々なことがあって(似たような経験)、悲しみを背負っているけど、過去を振り返らずに進もうとしているキャラ。
頑張っているキャラが大勢いると、その弱いキャラって浮きません?
周りはこんなに精一杯道を進んでいるのに、なにをくよくよしているんだってなると思います。
悲惨な過去を持つキャラに囲まれていると、このキャラだけなんでこんなに引きずってるんだろう……ともなります。
◯◯にも悲しき過去……をする是非は置いておいて。
こういうことになりかねないため、対比には気を使う必要があるのですね。
あと、うまく描写ができていない場合・抽象的である場合、
結果的に対比が成立しない可能性があります。
このキャラとこのキャラは同じなんだと感じるのがベストで
このキャラはできているのに、このキャラはできていないとなると
まずいんですね。
もしくは、本当は同じなのに正反対に見えてしまっていたり。
あとは、上の箇条書きの中身に関してくわしく書きます。
表裏一体の関係性:目指す場所は同じでもやり方が違う、同じ想いを抱えてはいるけれど、敵対関係にある・その対象が違うというやつ。
ライバル関係の場合ぶつかり合ったすえに、互いを認め合い、いい関係性に昇華します。
これはアニポケDPのサトシとシンジの関係が分かりやすいです。
後者は漆黒のヴィランズのあの二人になるかもしれません。互いに背負っているものがあるという点で同じ、そこが対比になっているからこそ、引き立て合っているという感じです。
もしくは悪の組織と主人公チームの対応。
組織内で主人公的な存在:主人公
紅一点:ヒロイン
◯◯:△△
といった風に、対になる相手がいるんですね。これは対戦カードにも表れ、たいてい似た属性のキャラがあてがわれます。
それと、同一存在じみた相手がいるとします。わかりやすく言うと、闇落ちした主人公。なにかあった未来。
片方が途中で諦めて悪い方向へ転がった。末路も悲惨。だけど、主人公は諦めずに進み続け、結果いい未来を掴み取った。
これも明暗の対比に値するのだろうか。
一方、対比が効果を発揮していないパターンもあるわけで。
なぜ対比関係なのか分からない・対比だけど、意味がないように映る。
そんな感じのアレです。
原因を知りたいところですが
思い当たる可能性を羅列しましょうか。
・人物同士の関わり合いが薄い。影響を与え合わない。
・互いのストーリーが交わらない。
・きちんと敵対しないし、組みもしない。
・対比する相手と釣り合ってない。
・互いにとっての重要人物になり得ない。
・関係性が弱い。宿敵や天敵に値するくらいなら妥当。
・設定だけ対比、物語には反映されない。
・そもそも対比なのかよく分からない。被ってるだけじゃない?
対比であることに説得力がない
意味を感じられない
そもそも対比になっていない
こういうパターンは、配役をミスッている可能性があります。
2章メイン:3章メインorボス
対に設定するならふさわしい位置関係のキャラがいる。そんな可能性が高いんですね。
世界観の穴を埋める形で対比キャラを出すのは、いいと思います。
伝説のポケモンの組み合わせのような感じで。
それなら物語で繋がりはなくとも、対比として成立するでしょう。
こんなところでしょうか。
正直、分析不足なのでよく分かりません。
考察は後でやります。
では。
ちなみに、運営がカップリングしたがるときに、デザインが対になる可能性が高いです。
配色が補色になったり。
逆に類似要素を組み込むことで、対比を作り出すこともあります。
同じ能力系統のキャラ同士で、似た髪型になったり(ツインテールと、ローツインテール)
ライトノベルでキャラクターデザインを組むとき、よくやっている印象があります。
対比関係にするとラインが繋がるので、そういう意味では便利ですね。
うまく活用したいときは、カップリングを作る勢いでやると、いい感じにまとまるのではないでしょうか。