レライエ

そこはヒトの世界ではない。 そこは自然の世界だ。 様々な自然から発生した妖精たちが、興味本位で始めた国というおあそび。 遊びにはまじめな妖精のせいで、そこは極めて健全な国となって…

その国に貴族は数多かれど、『色』が付くのは一握り。 そこから更につまみ上げ、三つの一つが『青』、シャノアン家。 女当主シャノアン公爵夫人には娘が一人。まだ八つ、四年目にしてようや…

例えば地球は生物であるという学説が確かに存在し。 それこそ地面は生物の死体の上に積もり積もるものであるし。 まるで歴史のようであるし。 ならば此処では無い世界の異なる歴史の下には…

人生最悪の日だったわ、少なくとも始まったときはそう思ったわね。だってあの時の決断は、あまりにも重かったわ。 けれどそうね、終わってみたら案外、悪くなかったかも。色々な出会いもあっ…

神秘の担い手は次元の狭間に去り、平和な世界の中。 この世で最も神に近い都市【聖都アズライト】で、一人の魔術師が死んだ。それも、教会で。 事件を追う異端審問官の要請で、魔術師シンジ…

※この作品は、架空のミステリー小説のスピンオフ的作品です。限定書き下ろしSSを本編ないのにでっち上げたものです。 エイプリルフール間に合わなかったよごめんね！ 『殺人鬼百面相…

辺境の領主、ジョニー・クロック伯爵の死から三年後。長らく行方不明だった彼の娘、ミザロッソが帰ってきた。それも、とある貴族との縁談話を伴って。 彼女は高らかに宣言した、「父の跡を私…

過去は変わらない。 行った時は帰らず、逝った者は反らない。 されどそんな常識は、女にとっては何の妨げにもならなかった。 女は突き進む。 霊境崩壊、未曾有の大災害にて喪われた我が子…

そこに穴があった、だから人が落ちていく。 そんな話。

世界は【普通】に対して厳しく、【平凡】に対して残酷だ。【平均】は敗北で、【ありきたり】など負け犬の道。 だが、それは本当は正反対だ。 真の世界は【異常】にこそ厳しく、【非凡】…

世界一危険と預言された死の女王、その死体が甦った。 あとを追うのは死霊研究者、そして、世界一臆病な元軍人。

休暇を利用し創世祭を見物する魔獣学者シンジ・カルヴァトスと、異端審問官ネロ・エリクィン。 のびのびと羽を伸ばそうとする二人の下に舞い込んだのは、全身に魔術式を刻んだ男、そして、…

暗殺者たちが住む街。 その昼間を護る巡視隊の門戸を、一人の少女が叩いた。 彼女の名前はカノン。 少女が目指す、平和の象徴になるまでの、これは物語。

今回はまた、かつてなく面倒な話になった。 何とも旨そうなケーキを前に、三兄妹は独占を望む。大人しく、或いは大人らしく分ければ良いものを、彼らは実に人間らしく決断した。即ち、他人の…

僕は夕暮れの夢を見た。 夢で出会った少女は、夢のように美しく、完璧で。 僕に、悪夢を植え付けた。 徐々に狂い始める現実。 濃度を増す悪夢。 やがて僕が辿り着くのは目覚めか、それと…

それは、奇妙な話たち。 恐怖でなく、不思議。 完結でなく、中途。 【僕】が触れた、何かの欠片を、あなたにも。

神々の創った世界で、１００年毎に甦り勇者とし烈な争いを繰り広げ――そして敗れる運命の魔王。 それが仕事。だからこそ、ぐだぐだやります。先ずは打ち上げからだ！

思い付いた言葉の羅列。 忘れる前の言葉の行列。 整えず、ただ並ぶだけ。

思い立って書いてみた中編。 この後を想像してみても、或いは前を想像してみても、きっと楽しいかなと。

世界一の魔石技術者だった前世の記憶を持つ女性技師、ロディア。 彼女のもとに舞い込んだのは、砂漠の町での修理依頼。そこは住人と同数の人形が働く、人形の街だった。 相棒の吸血鬼、リズ…

女探偵イヴ・スレイマンには、残酷な復讐者としての裏の顔があった。 彼女はけして赦さない――自分から全てを奪った帝国が滅んでも、その最後の一人まで殺し尽くす………【悪魔】の身体を使…

人は生きる限り、買わずにはいられない。何を？　――もちろん恨みをだ。 君がどう生きていても、絶対に、誰かには恨まれている。 私？　私なんて、言うまでもない。恨みの数は星の数、数え…

世にヒトが栄えれば、同時に栄えるものがある。 妬み恨み辛み嫉み………他者へ向けられるのは、善なる感情ばかりではないのだ。そして、私もその尖兵にすぎない。 今度の依頼は、秩序の象…

神奈川県横浜市旭区。 そこに広がる、広い広い池。 公園での、キャンプの思い出。

私は暗殺者。人目を避け、闇に生きる者だ。 私のもとには、いつも面倒な仕事が舞い込む――魔術師、魔導書、もう何が来ても驚きはしない。 そう、思っていたのだが………。 私はクロ…

私、クロナは暗殺者である。 金の折り合いさえつくのなら仕事の内容に貴賤はつけない主義だ。 しかし、少し考えを改める必要があるようだ。 スーツ姿の魔術師が持ち込んだ次の依頼は本の…

私、クロナは暗殺者である。 どんな依頼も金次第、その分、舞い込むのは録でもない依頼ばかり。 相棒のバグと挑む今回の依頼は、まさかの【魔術師】殺し。全く、面倒なことだ。

そこは、いつも何かが起こる町。 ヒーア・ナイエヴァイトの住む町は、いつも平和で、退屈で。けれど、彼女が歩けば、とんでもない事件に出会う。さて、今日はどこを歩こうかしら？ 基本…

二人の少女が出逢ったのは、一人の【悪魔】。 絶望に身を落とす少女に、【悪魔】は囁く………。 これは過去の物語。既に終わった悪夢の話。 読み終えたとき、あなたは果たして、何を…

しがないバイト店員にして古書マニアの【僕】のもとに舞い込んだ、【読めない本】に関する暗号。興味を持った【僕】は一人、その本があるという廃屋へと向かう――。 第一回Temple交…