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洞窟を抜けると、地下水が滝になって岩から溢れ出ている場所に着いた。
今まで歩いて来た洞窟が冷たく水が染み出していたので、よもやと思っていたがここは地下水脈の集合場所だったようだ。
吹き抜け状になった岩天井から、太陽の光が差し込んでいる。ざあざあと水が流れる音がしていて、地下水は無尽蔵に岩盤と岩盤の間から溢れ出ているようだ。
それらが合わさって、自分の立っている場所に降り注ぐ頃には大きな滝になっている。
崩落した天井跡の下には、崩れた岩でできた小島ができていた。
地下湖の水深は浅い。水が滝から流れ出るたびに別の地下水系へと流れ出しているようだ。
足を進めると、水は冷たかった。
地下湖の小島には難なく歩いてたどり着けた。
そこにはびっしりと苔が茂っていたが、目立った木というものはなかった。
代わりに二掴み程度の背の高さ雑草。これは剣草という雑草だったはず。
硬くて鋭い葉を茎の部分から何枚も分岐して、太陽に向かって一心に伸びていく生命力の強い雑草だ。けどここでは、剣草も長さはスピアほどにしか成長していない。
さりとて地上に戻る当ても無し。
一度この地に荷物を置いて、地下道周りを探検してみよう。
食べられるものが見つかればラッキー。
もう月夜苔の胞子玉は食べたくない。魚か肉が欲しい。
※思考の迷走と混乱に振り回されつつ、試行錯誤すらできないまま無為に自分の灯しのようなものを探している様を表現しています