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はっちゃけ

作家志望だなんて大仰なものは目指さない。
自分は今まで通り、今までと同じ通りに、書きたいもの、書きたいと思ったものを、書いたり、書かなかったり、悩んだり、考えたり、思ったり思いつめたりまた考えたりしながら、あーだこーだと余計なことを口にしつつ、つぶやきつつ、いつも通りに生きていこうと、思った。

俺は不器用だし、生きるのだけでも結構大変だし、仕事はうまくいかないし、人付き合いも下手だし、思ったことも言えないし、表現者としては結構致命的な、ものを捉えるポイントが人よりかなり下手なんだと思った。
こんなんじゃあ仮に作家になれたってオーダーされたもののポイントがつかめないし、そうなったら永遠に、担当編集と際限のない「訳のわからない問答」を繰り返して心身ともに披露して、書きたいものも書けないままに破滅するだけだ。

今まで通りでいいじゃないか。
俺は、作家にはなれない。作家という職業に向いていない。
人とのコミュニケーションがこんなに難しいなんて、知らなかったよ。
どうしてこうなった。
どうしてこんな人生を歩んでしまった。
大の大人が、情けないよなあ。言いたいことも言えない、こんな頭じゃ。

でもさー作品の中でくらいは、ちゃんと意味の通じる問答が、できてればいいな。
俺は作家じゃなくて、一人前の人間になりたかったんだ。

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